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大型補強以上に勝敗を分ける“心”。
SB・松田宣浩が苦言に込めた真意。 

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田口元義

田口元義Genki Taguchi

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photograph byNaoya Sanuki

posted2014/01/21 10:40

大型補強以上に勝敗を分ける“心”。SB・松田宣浩が苦言に込めた真意。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

30歳を迎え、選手会長にも就任。名実ともにソフトバンクの中心となった松田宣浩は、率先してチーム内の競争に飛び込む気合を見せた。

自分自身が試合に出続けることでチームを刺激する。

「言葉以上に姿勢を見せようと思っています。選手会長にはなりましたけど、それ以前に僕はプロ野球選手。なので、今まで通りに『フルイニング出場』を掲げて、サードとして144試合とポストシーズンでも出続ける。そこで初めて、言葉の意味も生まれてくると思っているんですよ」

 大型補強について、まず、言葉でチームを牽制した。そして2月1日から始まる春季キャンプの直前には、新選手会長としてもっと踏み込んだ表現で選手たちを鼓舞するつもりだ。

 松田は言う。

「チームとしてやるべきことができなかったから、この2年は優勝することができなかった。でも、今回の補強は選手にとってもいい刺激になったというか。『競争に勝たないと試合に出られない』ということをみんな理解しているはずなんで、チームがバラバラになることは絶対にないはずなんです。僕から『今年はいい勝負をしていこう!』と伝えることで、みんなの目の色も変わる。僕自身、歴代の選手会長から、『勝利を目指して同じ方向に向かっていこう』と言われたら『よし!』って気持ちになりましたから。

 プロ野球選手って全員がライバルだから、同じ方向にむかせることって難しい作業だと思います。でも、選手会長の自分が言葉と行動でしっかり見せていけば、選手たちの心に響くと思うんです。そのためには、春のキャンプから肉体的にも精神的にも追い込んでいかないと。だから、多少は目を吊り上げながらね、自分が引っ張っていいチームを作っていければいいな、とは思っていますけど」

チーム内競争にも、相手チームとの戦いにも勝つ!

 きっと、今季も多くの論客がソフトバンクを優勝候補に挙げるだろう。

「あれだけの補強をして負けるわけがない」。

 ソフトバンクは昨年、負けるという屈辱を痛いほど教えられた。

 その経験があるからこそ、戦力に胡坐をかくことを新選手会長の松田が許すわけがない。全ての戦いは、チーム内の競争から始まるのだ。

 優勝候補の挑戦者――。

 チームリーダーは、臥薪嘗胆のシーズンを楽しみにしていることだろう。

「望むところですよ!」と言わんばかりに。

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