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<わたしの愛する山遊び> イラストレーター鈴木みきが萌える「火口」~地球のメカニズムに思いを馳せる~ 

text by

君塚麗子

君塚麗子Reiko Kimizuka

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photograph byMiki Suzuki

posted2013/08/06 06:00

<わたしの愛する山遊び> イラストレーター鈴木みきが萌える「火口」~地球のメカニズムに思いを馳せる~<Number Web> photograph by Miki Suzuki

活動が活発な阿蘇山はガスの量や風向きで見学規制がある。

「登山好き」と一言でいってもその楽しみ方は千差万別。山を愛して
やまない12人に聞きました。山でどんな楽しみ方してますか?

好評発売中の雑誌Number Do『日本百名山を再発見~あの山はもっと遊べる!~』では、山登りの楽しみ方を様々な角度から切り込んでいます。
今回は山ガールブームの火付け役のイラストレーター、鈴木みきさんが
ハマったという「火口」についての考察を公開します。

 登山のコミックエッセイの第一人者として知られる鈴木みきさん。百名山に限らず、低山、高山、雪山、岩登り、沢登りなど、多くの経験を経ていま「火口」に夢中だという。その魅力について熱い思いを語ってもらった。

富士山で定番の「お鉢巡り」を噴火口と認識して見てほしい!

 3年ぐらい前、プライベートと仕事で立て続けに大島へ行ったんです。三原山は活火山で、山頂から見下ろすとまだ溶岩が海まで流れた黒い跡もあるんです。通常、噴火のあとは溶岩の肌に生える先駆植物が芽を出し大きくなり、葉を落としたり枯れたりして土壌になる。そこにまた植物が生えて最終的に森ができていきます。

 でも三原山は噴火の周期が20~30年と早いので森になることはない。そんな三原山の説明をガイドさんから受けているうちにどんどん面白くなってきちゃって。「じゃあこれは何?」「これはどうして?」と質問責めに。それがきっかけでガイドさんと仲良くなり、今では“火山合宿”を一緒にする仲にまでなりました(笑)。

 富士山で定番の「お鉢巡り」。「お鉢」はもちろん火口なわけですが、登山者の方には、改めてあれを「火口」としてよくよく認識して見てほしいなって思います。富士山は成層火山の代表格ですが、あの頂上からどーんって噴火したからこその姿。その噴火口がまさにあそこで、そこは日本一高いところなんだと。

 火口ってそんなとびきり高いところにもあるし、海の底にもある。不思議じゃないですか? 「地球は丸い」っていうけど、本当はボコボコじゃないか! って思うんですよ。大昔に噴火して今では森になっていて目には見えない火口が日本にはたくさんある。だから若い火山や噴火周期の早い山に登り、火口を見られることは、言わば地球の営みを目の当たりにできるチャンスなんです。

阿蘇山は火口の上に人が住んでいる。羨ましい! って思っちゃう。

「火山合宿」では阿蘇山にも行きました。阿蘇山は世界最大級のカルデラと外輪山から成っています。空港からレンタカーで向かっている途中も外輪山を登っているという事実に大興奮。大騒ぎでした。そして、阿蘇山の何がすごいって、この外輪山の中に何万人っていう人が住んでいること。火口の中に3つの自治体があって人々が生活しているんですよ。

 これは世界的にも類まれな事実。今すぐ噴火するわけではないし、最近では研究が進んでいて予兆もわかる。でも噴火の可能性は決してゼロではないわけで。そんな火口の上で人が暮らしているんです。すごいですよね。なんて羨ましい! って思っちゃう。だってそんな場所ほかにはないですから。

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