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ロンドン世代を熟知した関塚監督に、
A代表コーチ復帰の道はないのか? 

text by

二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byKaoru Watanabe/JMPA

posted2012/08/29 10:31

ロンドン世代を熟知した関塚監督に、A代表コーチ復帰の道はないのか?<Number Web> photograph by Kaoru Watanabe/JMPA

ロンドン五輪では前評判を覆し、ベスト4に導いた関塚監督。今後の去就が注目される。

チーム発足後2年が経過した今、スタッフの見直しを。

 とはいえ、である。通訳は一人しかいないため、やはりそこには限度もある。イタリア語や英語での直接的なコミュニケーションもあるが、外国人監督に対して言葉の壁はどうしても存在する。戦術面で自分の理解が足りなかった場合など指揮官の意図を熟知しているヘッド格の日本人コーチがフォローに回れるようになれば、プラスに働くことのほうが大きいのではないだろうか。

 またザッケローニとしても日本人の思考、行動について日本人コーチを通じて把握することもできる。原博実技術委員長がこれらのサポートをしているのだろうが、できれば現場専任のほうがいい。チームがスタートして2年経とうとしている今、このあたりを踏まえてもう一度、現状のスタッフで十分か否か、検討してほしいものである。

関塚を手放すことはザックジャパンにとって是か非か。

 今後はロンドン世代がどんどんA代表に食い込んでくるに違いない。新しい選手が入ってくればザッケローニのやり方、方針を早く吸収させなければならなくなってくる。監督以外にも、正確に伝授できる指導者が一人でも増えれば新しく入ってくる選手たちの吸収も早くなっていくのではないだろうか。

 その適任者はやはり関塚監督だと思うが、現時点でA代表コーチに復帰するという可能性は低いと感じている。既定路線ではあるし、本人にとっては次のチャレンジとしてJリーグで指揮を執ることを目指す考えのほうが強いのかもしれない。“関塚次第”とする協会も現在うまく回っているA代表スタッフのテコ入れに積極的ではないことも事実だ。

 しかしながらザックジャパンを内部から見てきた関塚が任期満了でそのままA代表まで離れてしまうことに“もったいない”と感じてしまうのは、筆者だけだろうか。

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