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なでしこリーグで五輪決勝を再現!?
女子サッカーの未来に必要な事とは。 

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河崎三行

河崎三行Sangyo Kawasaki

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photograph byNoriko Hayakusa/JMPA

posted2012/08/30 10:32

なでしこリーグで五輪決勝を再現!?女子サッカーの未来に必要な事とは。<Number Web> photograph by Noriko Hayakusa/JMPA

銀メダル獲得後、記者会見で佐々木則夫監督は「個の力を上げるという意味では、もっとクラブや選手本人たちと吟味して個の質を上げる方策をとる必要があると感じています」とコメントした。

 厳しい残暑の中、なでしこリーグカップが佳境を迎えようとしている。

 8月25日に行われたグループリーグ第5節、INAC神戸レオネッサ-浦和レッズレディース戦は、両チームのホームから遠く離れた山形のスタジアムにもかかわらず1万2230人の観客を集め、同大会の最高入場者数を更新した。9月9日に予定されているファイナル(NACK5スタジアム大宮)はオールスター戦と同時開催だから、おそらくこの日も多くのファンがスタジアムに詰めかけることだろう。

 そしてカップ戦が終了すれば、3カ月ぶりになでしこリーグも再開する。こちらも各試合、なでしこジャパンの銀メダル効果による盛況を期待したいところだ。

 一部報道によればスペランツァFC大阪高槻が、なんとロンドン五輪を制したアメリカ代表のワンバック、モーガン、ラピノー、ソロに、今季のなでしこリーグ後半戦からシーズン終了までの期限付き移籍を打診しているのだという。もしその契約が成立すれば9月15日のホーム戦では、アメリカ代表の主力を揃えた大阪高槻と先発陣の半数以上がなでしこジャパン勢というINAC神戸の対決、つまりロンドン五輪決勝を彷彿させるカードが実現することになる。

なでしこリーグ活性化のために世界的トッププレイヤーの獲得を。

 ただ残念ながらこの夢の顔合わせは、まず不可能。というのも大阪高槻-INAC神戸戦翌日の9月16日、そして19日と、アメリカ代表は自国でオーストラリア代表と親善試合を行なうことがすでに決まっているからだ。チームの顔ともいえるワンバックらが、この2連戦を欠場するとは到底考えられない。大阪高槻が彼女たちへオファーを出していることが事実であり、そして仮に移籍交渉がまとまったとしても、4人が来日できるのはオーストラリア戦以降となるだろう。

 しかし今シーズン中に日米の主力同士の激突が実現できなかったにしても、海外、特に欧米の一流選手を獲得してチームを強化しようという試み自体は、なでしこリーグの活性化と日本の女子サッカーの底上げのため、とても興味深いアイディアだ。

 各チームが優秀な外国人選手を補強すればそれぞれのチーム力が上がり、現在INAC神戸の一人勝ち状態になっているリーグを、最後まで優勝争いから目を離せない群雄割拠の戦場にすることができる。そして世界の代表選手たちが高いレベルのプレーを披露する状況は華やかな印象を人々に与え、集客面でも貢献することだろう。なでしこリーグは来シーズンから、全試合が有料化される。『金を払ってでも見たい試合』を創出するにも、一流外国人選手獲得は有効な手立てとなるはずだ。

【次ページ】外国人選手との対戦は、なでしこジャパンの戦力強化にも。

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