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アテネ後も続く進化。日本競泳陣の存在感。
text by
藤山健二Kenji Fujiyama
posted2005/08/18 00:00
カナダのモントリオールで行われていた世界水泳選手権で、日本は銀3、銅6の計9個のメダルを獲得した。金メダルこそなかったものの、1大会でのメダル数としては'03年バルセロナ大会の6個を上回る史上最多で、あらためて日本競泳陣のレベルの高さを証明した。
アテネ五輪に続く金メダルが期待されていた男子100m平泳ぎの北島康介は、59秒53の日本新を出したが0秒16差でブレンダン・ハンセン(米国)に敗れた。いくら好タイムを出しても負けは負けだが、北島本人にショックはなく「(北京までの)4年間を考えた1年目としては二重丸」と納得顔。昨夏のアテネ五輪で2冠を達成し、その後はモチベーションを保つのに苦労した。五輪後も式典やイベントへの出席が続き、練習不足のまま臨んだ4月の日本選手権では200mで3位に沈んだ。ようやく調子が上がってきたのは6月になってからで、それを考えれば日本新での銀メダルは十分評価していい。何よりハンセンに負けたことで再び沸き上がってきた「闘争心」は北京へ向けての大きな財産となったはずだ。