博多の人・王貞治BACK NUMBER
「バカ野郎、今後一切、こういう発言をするな!」ホークス現監督が叩き込まれた“王イズム”の真髄「王監督じゃなきゃ、こんな強くなっていない」
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喜瀬雅則Masanori Kise
photograph byKazuaki Nishiyama
posted2026/09/30 17:05
王が博多で築いたものが脈々とホークスに受け継がれ、今も小久保裕紀、城島健司たちによって伝えられている
王監督じゃなきゃ、こんな強いチームになっていない
王が監督を勇退した後、秋山幸二、工藤公康、藤本博史、小久保裕紀と、いずれも王の下でプレーしてきた“教え子たち”が、歴代の監督を務めてきた。
2009年から2025年までの17年で、リーグ優勝8回、日本一は4年連続を含む8回、Bクラスは4位が2度だけ。その圧倒的な強さは、もちろん、12球団トップの営業力を誇るソフトバンクの資金力を背景に、12球団トップの118人の陣容という惜しみない補強と、4軍制にまで拡大した育成組織の充実はもちろんだが、王の築いた礎と、その妥協なきイズムが貫かれ、それが受け継がれてきたことは見逃せないだろう。
シーズン中の多忙な合間を縫って、取材の時間を割いてくれた小久保は、取材の締めくくりに際して、こう強調した。
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「あの人じゃなきゃ、王監督じゃなきゃ、こんな強いチームになっていないですよ」
その王イズムを体現する愛弟子は、監督就任3年目の2026年も、2位以下に大きなゲーム差をつけ、3年連続リーグ制覇を達成している。
「僕は、野球しかない男だからさ」
86歳になった今も、王は本拠地でのゲームには、ほぼ毎日足を運び、試合前には一塁側ベンチに座り、練習を終えて戻って来る選手たちに声を掛ける。アドバイスを求めてきた選手には身振り手振りで指導する、熱いシーンを見かけることも度々だ。
「僕は、野球しかない男だからさ。打つことでも野球一筋だったけど、監督をやっても勝つこと一筋でずっとやってきて、またその後もずっとやれたからね。だから、野球から離れられないんだよね。他のことは飽きっぽくてダメなんだけど、野球にだけは、前から何度も言ってると思うんだけど、なんか、やっぱりときめくんだ。野球のことに関しては、やる気が充満してくる。不思議なんだよね」
その情熱が続く限り、王貞治はきっと、グラウンドに立ち続けるのだろう。
1軍監督の小久保、CBOの城島、そして2軍監督を務める斉藤和巳ら、王の教え子たちが今、チームを率いる立場にいる。
「王イズム」は、こうして脈々と、確実に受け継がれていくのだ。
〈了/次回シリーズをお楽しみに〉

