博多の人・王貞治BACK NUMBER
「お前の球種、全部当てたるわ」名投手コーチ・尾花高夫がホークスの0勝投手3人に2桁勝利させた“方程式”「考え方次第で二流も一流になれる」
posted2026/08/06 11:05
尾花高夫(中央)が、ホークスの弱点である投手陣を整備し0勝投手たちに2桁勝利を挙げさせた「方程式」とは?
text by

喜瀬雅則Masanori Kise
photograph by
Kazuaki Nishiyama
1995年シーズン、福岡ダイエーホークスの監督に就任して以来30年以上。王貞治の博多での野球人生は、もはやジャイアンツでのそれよりも長くなった。今や常勝軍団となったホークスだが、ここに至る道のりは決して平坦ではなかった。1999年、王に招かれた尾花高夫は弱点である投手陣をいかに改革したのか?〈連載「博多の人・王貞治」第15回/つづきを読む〉
尾花高夫は、丹念に、地道にダイエーの“投手陣改革”を進めていった。
「やっぱり、考え方なんだよ。俺は野球選手を『方程式』にしているから」
『素質×考え方×行動=仕事の質』
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この“尾花方程式”は、一般の会社員などにもあてはまりそうだ。
仕事の質を上げるには?
「一般の人だったら、素質じゃなく資質になるかもしれんな。でも、とにかく考え方なんだよ。考え方を間違って行動していたら、仕事の質はいくら上げようと思っても上がらないんだ。極端に言えば、ドラフト1位は素質一流。だから考え方一流、行動一流になったら仕事の質は超一流になるんだよ。大谷翔平とかイチローとか、そういうことだよ。でも、ドラフト1位で、素質一流でも考え方と行動が二流だったら、仕事の質は二流になるんだよ。
逆に素質が二流でも、考え方と行動が一流だったら、仕事の質は超一流にならないかもしれないけど一流にはなれる。その考え方で大事なのは、何をあなたは求めているのですか、ということ。どういう野球選手になりたいのか、何を目指しているのか分からなかったら、車のハンドルを握っても、行き先が分からないから、どこ行くの、アンタ、ってなるでしょ?」
尾花は、ダイエーの若手投手陣に、そうした問い掛けを行っていくことで、投手としての意識、姿勢、思考の変化を次々と促していく。

