博多の人・王貞治BACK NUMBER
「バカ野郎、今後一切、こういう発言をするな!」ホークス現監督が叩き込まれた“王イズム”の真髄「王監督じゃなきゃ、こんな強くなっていない」
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喜瀬雅則Masanori Kise
photograph byKazuaki Nishiyama
posted2026/09/30 17:05
王が博多で築いたものが脈々とホークスに受け継がれ、今も小久保裕紀、城島健司たちによって伝えられている
「ホークスがなぜ強いのか。なぜ強いのかって、自分の組織の中で言うのもなんだけど、なぜこうやって、ちゃんと結果が残せているのか。僕らが今から繋いでいかなければならないのは、優勝の回数とかはもちろん、勝手についてくるものですから、こうやって王貞治がやってきたこと、そういうカルチャーみたいなものを、しっかりと次の世代に伝えることが僕の大きな任務だと思っているんです。
だから、少なからず、球団の、フロントの今の若い人たち、そしてまだ入ってきていない人たちにも、こういうことがあって、王貞治という人がこういうことをして、っていうのを未来にしっかり伝えていく。それを知った上で、新しい方向、新しいことにチャレンジしたり、変えていくってことには、僕は何とも思わないし、それが当たり前の話。
でも知らないで、もうこんなことって、今の時代には古いよ、っていうのじゃなく、王貞治がこうやってきて、その後、こういうやつがやってきて、でも今の野球には合わないから、こうやってみようよ、というのが、ちゃんとした組織だと思うんですよね。それを現場では、小久保監督が今、やってくれているんです」
新たな時代に残していくべきもの
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長嶋茂雄、張本勲、野村克也、金田正一、星野仙一、根本陸夫。
王と深い関わりを持ち、ともにプロ野球の歴史を築いてきた“同志たち”が、相次いで鬼籍に入っている。王の現役時代、さらには監督時代すらも見たことがない、知らない世代が増えてきている。「868本塁打の世界記録保持者」「国民栄誉賞第1号受賞者」という、歴史の教科書に記された史実でしか、王のことを知らない世代も増えている。
そうした“新たな時代”に入った野球界において、後世に伝え、残していくべきものとは一体、何なのだろうか。城島の表現を借りれば「僕と小久保さんのやっていることを、あの人は一人でやっていた」という王は、福岡にホークスの「土台」を作り、そこで「人」を育て「組織」を拡大させてきたのだ。
そこには、野球人としての“心”も含まれている。
2026年9月1日の日本ハム戦(エスコンフィールドHOKKAIDO)でのことだった。

