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「メッツの成功はセンガの健康にかかっている」《防御率リーグNo.1》千賀滉大の“日本人が知らない”米国リアル評…その裏にある「まさかの進化」
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/25 06:02

開幕から好投を続けるニューヨーク・メッツの千賀滉大。規定投球回には未達ながら、4度の登板で防御率0.79と驚異的な数字を誇る
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MLB公式サイトが「彼の“ゴーストフォーク”は依然としてMLBで最も打ちにくい球種のひとつ」と称賛。New York Times系の有料スポーツメディア『The Athletic』も、「彼のコンディション管理は、メッツにとって最重要課題。チームの成功はセンガの健康にかかっている」とまで断言している。
もちろんその中心にあるのは“ゴーストフォーク”──千賀の代名詞とも言える「お化けフォーク」だ。
平均球速は82.7マイル(約133km/h)、スピンレート(1分間のボールの回転数)は2025年4月20日のセントルイス・カーディナルス戦で1100rpm前後を記録している。同試合で最速97.4マイル(約157km/h)を記録した直球との物理的な緩急に加え、スピンレートは直球の半分以下にまで抑えられている。一般的な投手が投げるスプリットと比べても、落差の鋭さと球質の異質さが際立っている。
「お化けフォーク」は健在も…更なる進化が?
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ただ、この「お化けフォーク」の凄さ自体は、日本で活躍していた頃から繰り返し報じられてきた話でもある。また、メッツに移籍した2023年シーズンの結果から、その威力がMLBの打者相手に通用することもすでに分かっている。
実は今季、ここまでの千賀の活躍理由はそれだけではない。これまでのシーズンとは大きく違う、「ある変化」があるのだ。
<次回へつづく>
