プロ野球PRESSBACK NUMBER
“最高評価”自由獲得枠で巨人入団…“世代No.1の逸材”野間口貴彦はいま何している?「巨人を選んで後悔はない」でも「オレンジ色はもう…(笑)」
text by

沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/04/28 11:04

現在オイシックス新潟でコーチを務める41歳になった野間口貴彦。世代No.1の前評判で巨人に入団したが、プロ生活は順風満帆とは行かなかった
4月になるとチーム強化アドバイザー兼投手コーチに正式に就任。翌年の5月末には胆嚢炎の治療のため休養した橋上秀樹監督に代わり約1週間、監督代行も務めた。
「正直、半分騙された感じで新潟に来たみたいな感じなんですけど……(苦笑)。橋上さんは(コーチ時代も含め)4年間、自分の好きなようにやらせてくれました。自分はダメなものはダメだって言うし、右向け右と言われて右を向くことはしたくない性格なんです。
でも、(橋上氏は)そんな自分を理解してくださいました。昔は気を遣うのに正直疲れていたので、自分のこういう性格を分かってくれる人と必要とされるところで仕事ができればと思っていて。橋上さんとの出会いも大きかったです」
ADVERTISEMENT
橋上氏も、野間口の指導者人生に大きな影響を与えた1人だった。
新潟で指導者のキャリアを積む日々
そうして指導者としてのキャリアを積み上げる最中、チームは24年にオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブとして正式にイースタン・リーグに参入することになった。その際、投手コーチ増員にあたり声を掛けたのが、シダックス時代の先輩でもある武田勝氏だった。
「昔から16球団構想という話もありましたし、色んな情報を整理すれば新潟はチャンスがあるとずっと言われてきましたからね。だから、今まで自分が経験してきたことが生かされるのであればと思いながらやっています。
新潟に来て、ゼロのことを1にする大変さも分かりました。でもそういうところに携われることはなかなかないですし、これからも色々やっていけたらなと。NPBに参加できる、できないは抜きにして、今は(自分にとっても)プラスにしかなっていないと思います」
昨年11月には、チームディレクター兼ヘッドコーチに配置転換された。今ではチーム全体を見渡す重要なポストに就く。