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気迫の投球とギャップありすぎ「ぽやぽや」キャラに驚き! DeNAルーキー篠木健太郎の意外な素顔…プロの洗礼を浴びるも「また成長して貢献を」
text by

石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2025/04/07 11:08

プロの厳しさを突きつけられはしたが、豪快なピッチングで一軍に戻ってくることを誓う
エクステンションとは、投球の際の、ピッチャープレートからリリース位置までの距離のことを指す。よく「球持ちがいい」と表現されることもあるが、エクステンションが大きい(打者までの距離が近くなる)ほど空振りの可能性が高くなるという。
また入射角とは、ピッチャーが投げたボールがベース上を通過する角度のことだ。リリースポイントからベース上を通過するボールの角度が0度(水平)に近ければ近いほど、空振りやフライに打ち取りやすいというデータが出ている。篠木はかぎりなく0度に近い。
データを組み立てに生かしていく
小杉陽太投手コーチは、篠木の特性について次のように語る。
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「篠木は元々そういった認識はなく学生時代を過ごしてきたんですが、球団独自のロジックでスコアを出している『ピッチングプラス』でも指標がいいことがわかりました。エクステンションの大きさ、入射角がいいということは、高めの真っすぐを効果的に使うことができます。
高めの強い真っすぐを意図的にどんどん投げることで、ファウルや空振りでカウントアップしていって、最後は得意なスライダーやカットボール、それに今取り組んでいるフォークボールで決着をつけることができると読んでいます」
「ガン以上に勢いがある」
ベテラン捕手の戸柱恭孝は、篠木のボールを受けた感触を次のように教えてくれた。
「スピードガン以上に勢いがあるというか、腕の振りもいいし、ベース盤の上のボールは強いですね。そういう意味では、まわりに刺激を与えてくれるリリーフの一人になってくれると思います。本当に楽しみな存在だし、若いピッチャーだからこそ、それを生かすも殺すもキャッチャー次第。自分としては、少しでも力になれればと考えています」
オープン戦では奪三振率13.50という高い数値を記録した。篠木としては、自分の特性を掴みつつあるが、まだまだこれからだという。