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“ご意見番”武蔵丸、最後の苦言メッセージ「13勝2敗の準優勝で横綱は正直甘いよ」「大関だって表面上の数字だけで昇格させちゃうから…」―2024下半期読まれた記事
text by
武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide
photograph byKYODO
posted2024/12/26 11:01
11月場所、自己最高14勝1敗で初優勝した大関・琴桜(27歳)
前頭筆頭の平戸海は4勝11敗と大負けしちゃったけど、やはり上位であの小さな体だと厳しいよね。頑張っているのはわかるんだけど、どうしてもハンディがある。上位陣は重い人ばかりだから、体重負けしちゃってるんだ。あと10キロは欲しいところかな。
終盤戦まで優勝争いに名を残していた隆の勝は、11勝4敗で敢闘賞を受賞したけど、また緊張したかな? 7月の名古屋場所では横綱照ノ富士との優勝決定戦まで進んだし、初優勝は近いかもね。
前頭8枚目の豪ノ山が11勝と頑張った。もうちょっと自分の相撲をはっきりさせれば伸びると思う。当たりが弱くて、まだフワフワしてる感じなんだ。今後、この点を磨いていけば重みも増して、もっと上に行けるはずだよ!
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場所中に40歳を迎えた玉鷲。勝ち越したねぇ。マイペースでやっているところが一番いい。体つきも張りが落ちていないし、今までコツコツやってきたものが出てるんだよね。これからもマイペースでやっていけばいいよ。
ケガで落ちていて今場所は再入幕した尊富士だけど、10勝5敗に終わった。前頭16枚目の地位だったから、もうちょっと勝てるかな? と思っていたんだけど、あまりいいところはなかったな。新入幕で初優勝した勢いと比べて物足りなかったんだ。あまり動きがよくなかったよね。上半身に比べて脚が細いし、今後も脚のケガがちょっと心配……。
今年最後の本場所が終わったけれど、最後は大関同士が締めてくれた。この1年を振り返ると、誰が優勝するのか、ヒーローになるかがわからなくて面白くもあったよな。
「北の富士さん、ご冥福をお祈りします」
そうそう、最後になるけれど、先輩横綱だった北の富士さんが亡くなった。
いつも優しく声を掛けてくれたなぁ。北の富士さんが巡業部長だった時、オーストラリア巡業があってね。小錦さんとホテルのプールでワイワイ遊んでいたら、「お~い! お前たち元気だな~」と声を掛けてくれたのを想い出す。背がスラッとしてるし外国人かと思ったら、プールサイドでメガネを掛けて読書してる北の富士さんだったから驚いたんだ。競泳用のピチッとした小さい水着をはいていて日焼けして、カッコよかったよ。
生前はいろいろとありがとうございました。ご冥福をお祈りします。