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“ご意見番”武蔵丸、最後の苦言メッセージ「13勝2敗の準優勝で横綱は正直甘いよ」「大関だって表面上の数字だけで昇格させちゃうから…」―2024下半期読まれた記事
posted2024/12/26 11:01
text by
武蔵川光偉Musashigawa Mitsuhide
photograph by
KYODO
2024年の期間内(対象:2024年9月~2024年12月)まで、NumberWebで反響の大きかった記事ベスト5を発表します。格闘技部門の第3位は、こちら!(初公開日 2024年11月29日/肩書などはすべて当時)。
大関琴櫻が初優勝をしたね。おめでとう! 豊昇龍との千秋楽結びの一番、大関同士の相星決戦で、14勝1敗。息子のジョーイが琴櫻の大ファンで大喜びだったよ(笑)。
福岡からの帰りの飛行機が、たまたまお父さんの佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)と一緒だったんだけど、「おめでとうございます!」と声を掛けてちょっと話をしたんだ。パパも本当に喜んでいたなぁ。思わず泣いちゃったんだって? それはしょうがないよ、いいよいいよ。
「13勝2敗が起点になるのは甘いよ」
優勝した琴櫻が来場所は綱取り場所になるのは当然だけど、負けた豊昇龍も綱取りになるとの見解みたい。13勝2敗の準優勝が起点になるのは甘いよ。やっぱり優勝を綱取りの起点にしないと。成績さえ上げれば、いつか近い将来に横綱になれる存在なんだから、先に話が進んじゃうのはどうかと思うよ。まず結果を出してから議論すればいいとも思うんだ。
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大関昇進もそう。表面上の数字だけで昇進させちゃうから、みんな昇進後に苦労する。霧島も御嶽海も正代もそうでしょ? その点、貴景勝は大関復帰が叶わないとなった時点でスパッと引退した。ある面、「大関という価値のプライド」を保ってくれたんだと思う。じゃなきゃ、まだ28歳だもん、落ちてからもまだまだやれたかもしれないよね。
「平戸海はあと10キロ欲しいかな」
今場所の琴櫻は前に出ているのがよかった。手足が前に出ていて反応がよかったよな。相手が攻める前に、前に出て技も出せる。最後の塩を撒く前の、気合の表情も一段と凄味があった。その気合が相撲にも出ていたんだ。
新大関だった大の里は9勝6敗に終わった。4日目の阿炎戦で負けてから、どこか狂ってしまった感じかな。せっかくの体があるんだから、自分の相撲を取り切ればいいのに、相手の相撲に合わせちゃう。だからヤラレちゃうんだよ。まだ相撲が遅い。師匠(元横綱稀勢の里)と同じだよ~。