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福部真子「磨き上げた“体脂肪率7%”フィジカル」田中佑美「高校時代は宝塚志望…バレエ仕込みの強体幹」“史上最速”女子ハードル勢が挑むパリ五輪 

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山崎ダイ

山崎ダイDai Yamazaki

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photograph by(L)AFLO、(R)Getty Images

posted2024/08/04 06:01

福部真子「磨き上げた“体脂肪率7%”フィジカル」田中佑美「高校時代は宝塚志望…バレエ仕込みの強体幹」“史上最速”女子ハードル勢が挑むパリ五輪<Number Web> photograph by (L)AFLO、(R)Getty Images

女子短距離種目から唯一パリ五輪に代表を送り込む100mハードル。福部真子(左)と田中佑美(右)の2人が活躍を期する

ハードル選手として「長身も武器」の田中 

 田中はこの春は雑誌の企画でファッション誌のモデルに挑戦するなど、172cmの長身でもある。もちろんそれも大きな武器だという。

「ハードル走という競技は、背が高ければそれだけ重心を上に逃がすことなくハードルを越えることができるので、前に進む力のロスが少なくなります。その意味で上背があるというのはそれだけでメリットになる」

 一方で、歴代の強化選手たちとくらべてみると、両選手とも高校時代は決して傑出していたわけではなかったという。

「もちろん全国のトップですから潜在能力はありました。でも、ハードルで同じ12秒台のベストを持つ寺田選手や青木益未選手(七十七銀行)は100mでもインターハイで優勝していて、11秒台中盤のタイムをもっています。でも、田中選手はいまだに公認レースでの100mのベスト記録が12秒台のはずです。福部選手も11秒9台。スプリント能力という意味では高校時代からそこまですごかったわけではありません。

 ハードル走と言っても結局は100mを走ることに変わりはないわけで、例えばフラットの100m走の記録を11秒台の中盤まで持ってこれれば、それだけで一気にハードル種目の記録も上がる可能性が高くなる。裏を返せば、まだまだ伸びしろがあるとも言えます」

 これまで同種目の五輪最上位は、東京五輪で寺田が記録した準決勝6位。躍進続くハードル女子たちは、どこまで記録を伸ばすだろうか。

<男子編も読む>

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