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福部真子「磨き上げた“体脂肪率7%”フィジカル」田中佑美「高校時代は宝塚志望…バレエ仕込みの強体幹」“史上最速”女子ハードル勢が挑むパリ五輪
posted2024/08/04 06:01
text by
山崎ダイDai Yamazaki
photograph by
(L)AFLO、(R)Getty Images
7月20日、神奈川県で行われたオールスターナイト陸上女子100mハードルで、パリ五輪日本代表の福部真子(日本建設工業)が12秒69の日本新記録をマークした。このタイムは前回の東京五輪であれば決勝まであと0.02秒という高水準のタイムでもある。現在、日本女子短距離種目の多くが世界への壁に阻まれている中で、福部に加え田中佑美(富士通)の2選手をパリに送り込むハードル種目。一時は「世界から最も遠い」とまで言われた種目の躍進の要因は、どこにあったのだろうか。<女子編/男子編を読む>
12秒台の選手が続々と…女子ハードル界の進化
「女子に関して言えば、やはり寺田(明日香、ジャパンクリエイト)選手が2019年に日本人選手としてはじめて12秒台に突入して、それを多くの選手が追いかけた。結果的に12秒台の選手が増え、そもそも国内レースのレベルが上がったことが非常に大きかったと思います」
日本陸連で強化委員会ディレクターとしてジュニア選手の育成に携わり、自身も2度、110mハードル日本王者に輝いた経験がある浜松市立高の杉井将彦氏はこう解説する。
ひとり壁を越えた選手が出てきても、そこに追随する選手が出てこないと競技そのものの記録水準は上がっていかない。その点では女子ハードルでは寺田以降、実に5人の選手が次々と12秒台の大台に突入していった。
その筆頭が今回、日本新記録をマークした福部だ。
中学時代には四種競技で日本一に輝き、広島皆実高時代には100mハードルでインターハイ3連覇。「天才少女」として常に同世代の先頭を走り続けてきた。だが、日体大に進学して以降はスランプに苦しんだ時期もあり、2020年以降は練習拠点を地元・広島に移して再スタートを切っていた。