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バスケ代表・川真田紘也(26歳)落選の衝撃…“愛されマイキー”代表漏れの厳しいワケは? 八村塁との絡みは「めっっちゃ、勇気がいりました」
posted2024/07/09 18:00
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
AFLO
バスケの日本代表が48年ぶりに、自力でオリンピックの出場権を獲得したのは、個々の選手もチームも、2021年夏のトム・ホーバスヘッドコーチ(HC)就任以降、成長を遂げたからだ。
その成長株の筆頭である川真田紘也がパリ五輪の12人のメンバーから外れたのは、ファンにとってあまりにショッキングだった。
7月8日の夕方、12名の名前が発表された。川真田の落選を受けて、それ以降Xのトレンドには「#川真田紘也」や「#マイキー帯同」(※詳細は後述)が入ったほどだ。
7月7日の韓国戦で最後のアピールを終えたあと、川真田はこう話していた。
「前回の試合よりも自分のプレーは出し切れた感じがあります。もちろん、個人のことも大事ですけど、チームも勝利できましたし、個人的にもほぼ出し切ったので……」
後悔はないとしても、悔しさは今も川真田の胸の中には残っているはずだ。
もともとは「非トップ選手」
「成長」という切り口で見てみると、確かに、ホーバスHCの下で成長した選手は多い。
司令塔の河村勇輝は周囲を活かそうとしてパスを優先に考えていたところ、ホーバスHCから自ら得点を決めるように強く求められ、昨年の沖縄W杯では爆発的な得点力でチームを勝利に導いた。チーム最年長の比江島慎は、ドライブの能力に秀でた選手だったがHCがチームに求める仕事を理解して、アウトサイドからのシュートを磨き昨シーズンのBリーグでベスト3P成功率賞をとる選手になった。
彼らの成長や努力は素晴らしいものだが、ともに高校時代からその年代のトップ選手として活躍してきた選手であり、HCとしては期待をかけやすい選手だった。
対照的なのが川真田だ。先月発売されたホーバスHCの著書『スーパーチームをつくる!』(日経BP)では川真田の劇的な変化がつづられている。