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ドジャース打線の“キーマン”大谷翔平とテオスカー・ヘルナンデスに「ある共通点」…敵地ロッカーも隣同士「僕たちが好きな野球を」
text by
斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byGetty Images
posted2024/06/25 17:01
大谷翔平をヒマワリの種のセレブレーションで出迎えるテオスカー・ヘルナンデス
「僕たちが好きな野球をエンジョイしよう」
高校生の頃、野球以外にバレーボール、ソフトボール、バスケットもプレーしていた。だが、「野球に情熱を注いだ。なんでだろう、僕は野球をやるために生まれてきたのかな」と笑った。ドジャースで世界一を目指しながら、エンジョイ・ベースボールの姿勢も忘れない。本塁打後のセレブレーションもその一環だ。
「楽しんで、僕たちが好きな野球をエンジョイしようと思っている。勝つこと、楽しむことが、僕にとっては野球をやる上で最も大事な2つだからね」
そのマインドは、大谷とも重なる。好きな野球に熱中し、楽しみ、勝って世界一を目指す。昨年12月に行った入団会見で、大谷は言っていた。
「一番大事なのは、やっぱり全員が勝ちに、同じ方向を向いていること。オーナーグループも、フロントの皆さんもそうですし、もちろんチームメート、ファンの皆さんもそうですし、みんなが、そこに向かっているというのが一番大事かなと思います」
山本由伸離脱後は、大谷とロッカー“お隣さん”に
同僚の1人として、テオスカー・ヘルナンデスも、どんな状況であろうと勝ちにいく姿勢を体現している。18日のロッキーズ戦では5点ビハインドだった9回に大逆転。代打ジェイソン・ヘイワード外野手(34)の満塁弾から1点差とし、大谷が安打で続き、チャンスを作ってヘルナンデスの逆転3ランが生まれた。全員が勝つことに集中している――。その象徴的な試合となった。
打線に欠かせない主軸の1人で、6月22日の終了時点で打点54は大谷に次ぐチーム2位。18本塁打も2位だが、いずれも大谷を抜いた時期もあった。右肩の腱板損傷で山本由伸投手(25)不在となったロッキーズ戦から、敵地のクラブハウスではロッカーが大谷の隣となった。世界一を目指し、過酷なシーズンを戦っていくには、楽しみ、時にリラックスすることも大事なこと。その役割を、ヘルナンデスが自然体で担っている。