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「1位はもちろん大谷…じゃなかった」甲子園球児の“好きなプロ野球選手”ベスト25…大谷は3位、では1位は? 調べて判明「“小柄な選手”が人気の事実」
text by
岡野誠Makoto Okano
photograph byGetty Images
posted2023/04/07 11:01
令和の高校球児が選ぶ「好きなプロ野球選手」は誰か――。調べてみると、驚きの結果が明らかになった
「甲子園で活躍」=ランキング上位?
ベスト25に入らなかった「侍ジャパン」(途中離脱含む)と「甲子園スター」(優勝、準優勝経験者)の票数を比べてみよう。※0票除く
○2023年WBC侍ジャパンメンバー
5票 今永昇太(DeNA・投手)
4票 宮城大弥(オリックス・投手)
4票 周東佑京(ソフトバンク・三塁手)
3票 佐々木朗希(ロッテ・投手)、伊藤大海(日本ハム・投手)
2票 高橋奎二(ヤクルト・投手)、牧原大成(ソフトバンク・外野手)
1票 山川穂高(西武・一塁手)、栗林良吏(広島・投手)、山﨑颯一郎(オリックス・投手)、近藤健介(ソフトバンク・外野手)、中野拓夢(阪神・遊撃手)、大勢(巨人・投手)、牧秀悟(DeNA・二塁手)、髙橋宏斗(中日・投手)
○最近10年の主な甲子園スター
4票 吉田輝星(金足農業→日本ハム・投手)
2票 平沢大河(仙台育英→ロッテ・三塁手)、奥川恭伸(星稜→ヤクルト・投手)、山瀬慎之助(星稜→巨人・捕手)、黒川史陽(智弁和歌山→楽天・三塁手)、松尾汐恩(大阪桐蔭→DeNA・捕手)
1票 根尾昂(大阪桐蔭→中日・投手)、内山壮真(星稜→ヤクルト・捕手)、石川昂弥(東邦→中日・三塁手)、山田陽翔(近江→西武・投手)
※山﨑颯一郎は2015年春の敦賀気比の優勝メンバーだが、登板はなかった。
WBC開催前の集計とはいえ、昨年完全試合を達成した佐々木朗希は落合博満(OB ロッテなど)、阿部慎之助(OB 巨人)、菊池涼介(広島)などと並ぶ48位タイの3票で、2018年夏の甲子園準優勝投手・吉田輝星の4票を下回った。また、ルーキーの松尾汐恩、伸び悩んでいる平沢大河が近藤健介、山川穂高、大勢などよりも票を稼いでいる。
プロ野球は近年、地上波での全国放送が少なくなっているが、甲子園は全試合NHKを通じて47都道府県に届いている。関東地区の世帯視聴率を見ると2018年、巨人対阪神の開幕戦は9.8%、大阪桐蔭対金足農業の夏の甲子園決勝は20.3%だった。日本シリーズでは2016年の第6戦を最後に20%に届いていない(いずれもビデオリサーチ調べ)。このような差も影響しているのか。ただ、甲子園の活躍が未来を保証してくれるわけではない。ベスト15になると、高校時代の栄光はほぼ関係なくなる。
「好きな野球選手」ベスト15発表!
1位:36票 吉田正尚(レッドソックス・外野手)
2位:29票 今宮健太(ソフトバンク・遊撃手)
3位:24票 大谷翔平(エンゼルス・投手+指名打者)
4位:23票 鈴木誠也(カブス・外野手)
5位:22票 山田哲人(ヤクルト・二塁手)
6位:20票 柳田悠岐(ソフトバンク・外野手)
7位:19票 山本由伸(オリックス・投手)
8位:18票 源田壮亮(西武・遊撃手)
9位タイ:16票 坂本勇人(巨人・遊撃手)
9位タイ:16票 森友哉(オリックス・捕手)
11位タイ:15票 鳥谷敬(OB 阪神など・遊撃手)
11位タイ:15票 甲斐拓也(ソフトバンク・捕手)
13位:13票 西川龍馬(広島・外野手)
14位タイ:10票 イチロー(OB マリナーズなど・外野手)
14位タイ:10票 村上宗隆(ヤクルト・三塁手)
世界に名を轟かす二刀流の大谷翔平は3位。史上最年少で三冠王を獲得した村上宗隆は14位タイと意外にも票が伸びなかった。2人を抑えて、吉田正尚が1位、今宮健太が2位に輝いた。この理由を考えてみよう。