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正GKは権田修一か、シュミット・ダニエルか…現地取材記者が見た森保ジャパンの“最終序列”「権田のスタメン出場が濃厚。ただ…」
posted2022/11/22 20:00
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Kiichi Matsumoto/JMPA
W杯の「熱」が、ようやく沸き上がってきた。
4年に一度の祭典の雰囲気を作り出すのは、空港や街中をデコレートする大会のロゴマークや看板ではない。人々の「色」と「熱」だ。
世界各国からサポーターがやってきて、スタジアムはもちろん街のランドマークや公園などを自国の色に染める。試合が行なわれるスタジアムだけでなく、開催都市のあちらこちらにサポーターが輪を作り、熱が生まれていく。お仕着せの盛り上がりではない熱狂がスタジアムの外にも沸き上がり、非日常の高揚感が開催都市を包み込んでいくのだ。
ドーハの夜空を彩った花火とドローン
11月20日の開幕戦当日に、ドーハ最大のマーケット「スークワキーフ」を訪れた。いかにも中東らしい景色が切り取れるからなのだろう、世界のテレビ局がスタジオを特設している。ガラス張りのスタジオ内には大型スクリーンがあり、カタール対エクアドル戦がライブ中継されていた。世界各国からやってきたサポーターが、足を止めて観戦していた。
スークワキーフから海沿いを歩いていくと、FIFAの『ファンフェスティバル』会場に当たる。前日の19日には花火が打ち上げられ、ドローンが夜空にW杯トロフィーを映し出した場所だ。
販売する、いやしない、といったやり取りがありつつ、ビールの販売が認められた。19時キックオフの開幕戦でカタールがエクアドルに敗れたが、ビールが人々の心を解きほぐしたのだろう。荒々しい空気が立ち込めることはない。オープニングセレモニーが行なわれた前日に続いて花火が夜空を彩ると、海沿いに歓声が駆け抜けていった。
もっとも、最寄りのメトロの駅は大変な混雑だった。埼玉スタジアムが6万人の観衆で埋まった試合後の、浦和美園駅を思い浮かべてもらうといい。
鎌田大地「佑都くんにすごく絡まれています(笑)」
ドイツ戦を目前に控えた日本代表は、名門アルサッドSCの施設でトレーニングを積んでいる。08年11月の南アフリカW杯アジア最終予選で、カタールを3対0で撃破したスタジアムの真向かいに練習拠点を構えている。
直前のテストマッチでは、カナダに1対2の敗戦を喫した。ケガなどの影響で、チームへの合流が遅れた選手もいた。それでも、チームの頭上に暗雲が垂れ込めることはない。