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正GKは権田修一か、シュミット・ダニエルか…現地取材記者が見た森保ジャパンの“最終序列”「権田のスタメン出場が濃厚。ただ…」
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byKiichi Matsumoto/JMPA
posted2022/11/22 20:00
カタールW杯日本代表のGK陣(左からシュミット・ダニエル、川島永嗣、権田修一)。11月23日のドイツ戦で起用されるのはどの選手なのか
「初戦はもちろん重要ですけれど、勝ち点を取れなかったときのイメージも想定しておかないといけない。そこ(ドイツ戦)で取れなかったからもうグループリーグは突破できない、となってしまうのはあり得ないことです」
勝利を大前提としながらも、あらゆる想定をしておく。楽観的でも悲観的でもないという意味で、日本は“正しい雰囲気”に包まれている。
正GKは権田修一か、シュミット・ダニエルか
コンディションが不安視された選手たちが、続々と合流してきた。遠藤航と三笘薫に加えて、守田英正が21日に別メニューから抜け出した。ドイツ戦までの残り2日で、どこまで身体を仕上げられるか。ベスト8以上というチームの目標を踏まえると、初戦でいきなり無理はさせたくない。ただ、時間限定でも起用することができれば、戦術的柔軟性が高まる。
ドイツ戦の論点はいくつかある。そのなかには、GKの人選も含まれる。権田修一か、シュミット・ダニエルか、である。
代表チームのGKのトレーニングは、序列順に行なわれることが少なくない。レギュラー、第2GK、第3GKの順にメニューを消化していくのだ。
20日の練習では、川島、権田、シュミットの順だった。序列に基づいていなかったが、森保監督のこれまでの選手起用から判断すると、権田のスタメン出場が濃厚だろう。
ただ、カナダ戦でのパフォーマンスは、周囲を納得させるものでなかった。ハイボールの処理に不安を残した。9月のアメリカ戦とエクアドル戦でアピールに成功したシュミットが、ドイツの高さ対策としてもクローズアップされてくる。
197センチの高さを持つシュミットなら、CKからの攻防やクロスの処理で優位に立てるのでは、との期待が抱ける。同時に見落とせないのが、足元でボールを処理するスキルの高さだ。
日本が自陣からのビルドアップを試みる場面で、ドイツがハイプレスを仕掛けてくることは想定内だ。そこでシュミットが加われば、ボールの動かし方がスムーズになる。権田とのはっきりとした違いだ。
森保監督のもとで国際Aマッチデビューを飾ったシュミットは、チーム結成当初から招集されてきた。DFラインとの連携に、大きな不安を抱えることはないだろう。
彼が先発に抜てきされたとしても、決して驚きではない。
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