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森保Jの序列が劇的に変わることはなくても…「E-1経由カタール行き」の可能性を示した“あの選手”と不可解だった「4-2-3-1」 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byMasashi Hara/Getty Images

posted2022/07/28 17:03

森保Jの序列が劇的に変わることはなくても…「E-1経由カタール行き」の可能性を示した“あの選手”と不可解だった「4-2-3-1」<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images

E-1選手権のトロフィーを掲げる22歳の町野修斗。大会MVPの相馬勇紀と並ぶ3ゴール(得点王)をあげ、アピールに成功した

 ただ、代表チームの主戦術は4-3-3なのだ。本番を想定したシステムでどれぐらいできるのかを判断基準としたほうが、誰にとっても分かりやすく、ラストチャンスにふさわしかったはずだ。

E-1選手権でアピールに成功した選手とは?

 4-2-3-1のトップ下で起用された西村拓真は、アピールに成功したひとりと言える。香港との第1戦で2ゴールを記録し、韓国戦でも存在感を示した。

 1トップの町野修斗とともに前線から守備のスイッチを入れ、19分には相手DFへのプレスで相馬勇紀のポスト直撃弾のきっかけを作った。ディフェンスでハードワークをしながら相手ゴール前へ入っていくプレースタイルは、W杯のドイツ戦やスペイン戦のゲームプランにマッチするとの期待を抱かせる。マイボールの局面ではポジションを変えながらボールに関わり、後半開始直後には決定的なシュートを浴びせた。

 ところで、西村は4-3-3ではどこで起用されるのか? ウイングなのか、インサイドハーフなのか、あるいはCFなのか。適正ポジションがはっきりとしていないのが残念だ。

 適正ポジションが見えているなかで、アピールに成功した選手もいる。藤田譲瑠チマ、相馬、それに町野だ。

 藤田は香港戦と韓国戦でダブルボランチの一角を担った。後半開始直後の49分にはソフトタッチの浮き球をゴール左へ通し、相馬のヘディングシュートをアシストしている。

 4-3-3の中盤を担う遠藤航、守田英正、田中碧は、いずれもボランチタイプの選手だ。藤田もボランチを主戦場としており、彼らと感覚を共有できる可能性を秘める。本人が課題にあげた「ボールを奪い切る」力を高めていければ、中盤のオプションに加わることができるかもしれない。

 相馬は先制のヘディングシュートを叩き込み、左CKから佐々木翔のヘディングシュートをアシストした。アグレッシブな姿勢を貫いた韓国戦のパフォーマンスは、守備面でのハードワークも含めて好印象だ。

【次ページ】 3得点の町野修斗はウイング起用も面白い

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