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山根千佳さん「国技館グルメは相撲あんぱんがオススメです」「呼出だと重夫さんの声が…」〈初心者でもわかる相撲観戦指南〉
posted2022/01/16 17:01
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph by
Ichisei Hiramatsu
相撲を愛するタレント・山根千佳さん。幼少の頃から相撲に親しみ、その熱量は大人になっても上がるばかり。実際に足を運んでいる両国国技館など「相撲の楽しみ方」をファン目線で教えてもらった。
本場所中は「負け越したくないよね」
――山根さんはタレントのお仕事もされている中で、場所中にどれくらい国技館など会場に足を運んでいるものなんですか?
山根 相撲友達の方と一緒に観戦しますし、行けるならいつでも現地観戦したい……のですが、そんなにチケットを取れるわけではありません。でもコロナ禍前は、いわゆる「出待ち」で国技館の前に行くことができました。だから、場所中に15日間開催されるとしたら、そのうち8日は行きたい。友達とは「負け越したくないよね」と言い合っています。
――まさかの相撲用語が(笑)。
山根 国技館の外には出待ちしていいスペースが設けられていて、そこを含めて“勝ち越そう”という目標なんです。初場所などは寒かったり雪が降ったりしても待つんですが(笑)、そこにいらっしゃる大先輩のファンと触れ合えるのも楽しいんです。私の祖父母と同じくらいのご年齢なんですが「あの力士はこの時間くらいに出て来るんじゃないかな」と、出待ちのルールなどを教えてくださったりして優しいんです。
そして地方場所だと横綱・大関勢も普通に歩いて会場入りするので、入り待ちしていても観られるんです。試合直前直後のアスリートにこれだけ間近で会える、ファンとの距離が物理的にすごく近い……って、相撲ならではかなとも思っています。
国技館グルメは『相撲あんぱん』を推したいです
――なるほど。実際に観戦される時の話もお聞きできれば。国技館って、入ってみるとタイムスリップしたような感じがありますよね。
山根 そうですね。取組の決着がつく平均時間は4秒ほどとも言われていて、その一瞬に懸ける集中力と静寂など、他競技とはまた違う、独特の緊張感が漂っています。そんな土俵上での勝負に加えて、行司さんや呼出さんといった方々がいて成り立つ。それが本当にカッコイイ空間で好きなんです。
――ちなみに取組以外の部分で言えば、『やきとり』が名物のイメージがあります。
山根 食べ物が本当に充実してるんです! と宣伝したいくらいです(笑)。挙げてくださった『国技館やきとり』はもちろんなんですが、私としては『相撲あんぱん』を推したいです。
――そ、そんなのあるんですか。