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[名伯楽が語るラストチャレンジ]グランアレグリア「重なり合う、原点と終着点」

posted2021/10/07 07:01

 
[名伯楽が語るラストチャレンジ]グランアレグリア「重なり合う、原点と終着点」<Number Web> photograph by AFLO

2020年安田記念では1番人気アーモンドアイを破り、藤沢師は両手を挙げて人馬を出迎えた。鞍上は池添謙一

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藤井真俊(東京スポーツ)

藤井真俊(東京スポーツ)Masatoshi Fujii

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短距離とマイルでGIを5勝した2階級制覇の快速女王と藤沢和雄調教師は、揃ってこの冬、ターフを去る。ラストイヤーのコンビが秋緒戦に選んだのは、名門厩舎の牝馬たちが何度も挑み続けてきた宿願の府中2000mだ。

 来年2月で定年となる藤沢和雄調教師が、最後の“GIシーズン”をむかえている。

 なかでも大きな目玉は牝馬グランアレグリアで挑む天皇賞・秋だろう。これまで同レースを6勝している名伯楽だが、シンボリクリスエスやゼンノロブロイ、レイデオロなど、その顔ぶれはすべて牡馬。しかし牝馬による挑戦を避けてきたのかといえば、決してそうではない。開業時から多くの名牝も手がけ、そして機会があれば天皇賞・秋にも送り出してきた。

 そんな藤沢厩舎“名牝の系譜”の礎ともいえる存在がシンコウラブリイだ。2歳秋のデビューからわずか2年ほどの競走生活だったが、残した戦績は15戦10勝(重賞6勝)。GIタイトルは1993年のマイルCSのみながら、現在ほど外国産馬に対してレースが開放されておらず、牝馬重賞も体系化されていなかったことを考えると、特筆すべきパフォーマンスだった。

「すごく簡単な馬だったよね。小柄な牝馬でカイバ食いもあまり良くなかったから、稽古ではあまりやりすぎないようにだけ注意してた。でも気持ちが前向きで能力もすごくあるから、 レースに行けば勝手に走ってしまうんだ。ウチの厩舎に初めての重賞勝ちをもたらしてくれた馬だけど、若い調教師が手がけたら自分の腕があるんじゃないかって勘違いさせてしまうような馬だったよ(笑)。しかし改めて振り返ると、あまり稽古をやりすぎてはいけないという、自分の考えのベースとなった馬かもしれない」

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