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《愛知出身という共通点》藤井聡太三冠に聞く「織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、誰が一番好きですか?」その意外な答えは? 

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丹羽宇一郎 藤井聡太

丹羽宇一郎 藤井聡太Uichiro Niwa Sota Fujii

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posted2021/09/18 17:06

《愛知出身という共通点》藤井聡太三冠に聞く「織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、誰が一番好きですか?」その意外な答えは?<Number Web> photograph by KYODO

9月13日に叡王を獲得し、史上最年少三冠になった藤井聡太氏。記念のマスコット「ペコちゃん」を贈られたことも話題に

藤井 対局で、とくに長い持ち時間の対局だと、指しているときはあまり疲れを感じないんですけど、終わった後に体力的な疲れを感じることは、やはりあります。

 脳の疲れは、難しい詰将棋を解いているときに感じるような気がします。対局中にどうしてもわからないときは、なんとなく感覚で手を決めてしまうこともあるんですけど、詰将棋は、考えて論理的に結論を出さなければいけません。対局をするよりも、その分、脳の疲労は感じるような気がします。

丹羽 詰将棋ではロゴスの部分が疲れるということですね。では、対局の終盤で非常に切羽詰まって、あと数手でこの勝負が決まりそうという、詰将棋に近い状況になってきたら、何が疲れます?

藤井 やはり対局ですと、終盤の一手で勝ちか負けかすべて決まることがあるので、そういったところで精神的な状態を保つのは、大変になってくると思います。対局中、どうしても感情の揺れ動きもありますので、そういった揺れをなるべく抑えて、より読みに集中できる状況を作ることが、大事なのかなと思います。

丹羽 対局ではパトスが重要になってくるんですね?

藤井 はい、やはり精神的に安定した状態であれば、それだけ深く考えることができるような気がします。

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