核心にシュートを!BACK NUMBER
「だから、ここがラストチャンス」30歳でブンデス1部復帰… 原口元気が評価を上げられた秘密とは《単独インタビュー》
posted2021/07/10 17:05
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph by
Yuki Suenaga/Getty Images
9ゴール、7アシスト、全34試合出場。
昨季のブンデスリーガ1部では堂安律が日本人としては奥寺康彦氏以来となる全試合出場を果たして話題になったが(34試合中で33試合スタメン、1試合途中出場)、実は2部のハノーファーでは原口元気が全試合に、全て先発でプレーしていた。
シーズン前に掲げた10ゴール、10アシストという目標には届かなかったものの、シーズンで9ゴールというのは2013年の浦和レッズ所属時代についで2位タイ。2014年夏にドイツに渡ってからは最多となった。
その活躍が認められ、新シーズンからはブンデスリーガ1部のウニオン・ベルリンでプレーすることになった。ウニオンは、クラブ史上2度目の1部でのシーズンとなった昨季は7位に入る大躍進を見せた注目クラブだ。30歳になってなお、クラブレベルで評価を上げた原口に話を聞いた(前編はこちら)。
スペイン人の個人分析官のやりとりが大きかった
――ゴール数が増えた要因はどこにあると?
「ミドルシュートが入り始めたからだと思います」
――ペナルティーエリア外からのゴールが6ゴール。全ゴールの67%を占めました。
「絶対的な信頼を寄せてもらい、リスクをおかして攻撃をしかけられる立場を勝ち取ったことが大きいと思います。チームメイト、監督、ファン全てが『ゲンキ、何とかしてくれ』と思ってくれたので。全てにおいてリスクを背負えたし、ミドルシュートの数も多かったので」
――技術的な変化もあったのですか?
「技術的な変化というより、戦術的な部分のトレーニングですね。契約している、スペイン人の個人分析官とのやりとりが大きかったですね」
――およそ2年前から個人分析官と契約していたんですよね?
「そこで、どうすればシュートまで上手く持っていけるか、というトレーニングをかなりやってきたので。その結果、シュートする前に良い形でボールを受けられたり、良いチャンスを見つけて、そこに絡んでいけるシーンが増えました。試合後にシュートシーンを見返してみると、分析官と取り組んだ成果が表れていると思うシーンがいくつもあったので」
――それほどの成果が?