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新設“ブリッジャー級”にボクシング関係者からも疑問が… 勝っても「ヘビー級で王者になれなかった人」扱いにならない? 

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渋谷淳

渋谷淳Jun Shibuya

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posted2021/04/03 17:00

新設“ブリッジャー級”にボクシング関係者からも疑問が… 勝っても「ヘビー級で王者になれなかった人」扱いにならない?<Number Web> photograph by Getty Images

昨年2月、WBCヘビー級王座を獲得したタイソン・フューリー(右)。ヘビー級選手の大型化は進んでいる

ブリッジャー級が市民権を得る日は来るか

 28歳の上田は「ヘビー級チャンピオンは世界で一番強い男」と魅力を感じて20歳のときにボクシングを始めた。このときの体重は何と70キロあまり。増量に次ぐ増量で現在の体を手に入れたのは、それだけヘビー級にこだわっているということだ。上田と同じように考える選手は多いはずで、だとすればブリッジャー級はいままでのクルーザー級と同じように“日陰の階級”に甘んじるしかない。逆に言えばこれまでのクルーザー級がそうだったように、ヘビー級の“登竜門”として存在感を示す可能性はあるだろう。

 つい先日、アメリカのスポーツ専門局ESPNは、初代ブリッジャー級王座決定戦が6月19日、オスカル・リバス(コロンビア)とブライアント・ジェニングス(米)の間で争われると報じた。リバスはかつてWBCヘビー級暫定王座決定戦を争って惜敗、ジェニングスもヘビー級で世界挑戦経験があり、それなりの実力者であるからWBCの本気度が伝わってくる。

 そもそも世界最大の統括団体であるWBCは改革好きで、これまでにもさまざまな新アイデアを導入してきた歴史がある。1979年から80年代にかけて創設されたクルーザー級やスーパーミドル級はWBCが率先して発表した。リングのロープを3本から4本に増やしたのも、世界タイトルマッチを15回戦から12回戦にしたのもWBCだ。他の団体はこれに倣ったことになる。はたしてブリッジャー級は過去の改革のように市民権を得ることができるだろうか。

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