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前田健太がメジャー6年目で初「まさか開幕投手になるとは…」 それでも“浮足立たない”のはなぜか? 

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ナガオ勝司

ナガオ勝司Katsushi Nagao

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posted2021/03/24 17:01

前田健太がメジャー6年目で初「まさか開幕投手になるとは…」 それでも“浮足立たない”のはなぜか?<Number Web> photograph by Getty Images

メジャー6年目で初の開幕投手に決まった前田健太

 前田の場合、それは彼個人のモチベーションでもある「より良い投手になること」であり、今年の場合は具体的に、「フォーシームの質向上」と「有効活用できるカーブ」ということになるのかも知れない。オンライン会見での言葉を端折って書き連ねると、こうなる。

「フォーシームは伸びてるような数値が出ればいい。ボールはたぶん基本、沈むんですが、沈んでる数値ができるだけ低くなるように。伸び上がってくる数値が上がるようなイメージで投げるようにしてます」

「もう少しスピードを上げて、回転数を上げて、ナックルカーブに近いパワー系のカーブに少しずつ変えていきたい。コントロールも他の球種に比べるとストライクになる確率が低いので、もっともっとその確率を上げていけるようにしたい」

 それはきっと、前田だけじゃない。それがベリオスやマイケル・ピネダやランディー・ドブナックのような先発投手だろうが、ミッチ・ガーバーやルイス・アライズのような野手であろうが、関係ない。誰もが「今以上、昨季以上」を目指してプレーすることで、ツインズはワールドシリーズに大きく近づくのだと思う。

「ある程度仕上げていくことができている」

 3月20日のレイズ戦で5回1/3を1失点に抑えて、着々と準備を整えつつある前田はオンライン会見でこう言っている。

「しっかりとすべての球種を投げきること、ある程度仕上げていくことができているので、最後(のオープン戦登板で)しっかりと調整しながら、気持ち良く開幕を迎えられるような内容で(キャンプを)終われればいいなと思います」

 確かな足取り、確かな自信。ツインズと前田は2021年の開幕を、「最後の目標=ワールドシリーズ」をしっかり見据えながら、迎えることだろう。

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