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田中達也「田中達也さんとレッズに憧れ…」 ポジショナルプレーなど戦術愛を熱弁【浦和加入インタビュー】
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飯尾篤史Atsushi Iio
photograph byURAWA REDS
posted2021/01/29 11:01
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今季から浦和に加入した田中達也。リカルド・ロドリゲス監督の戦術の下でどう輝くか
――ドリブラーの場合、1対1の局面に目が行く傾向があると思いますが、今の田中選手は、ピッチ全体がどうなっているのか、相手の仕組みはどうなっているのか、といったことのほうが気になるんじゃないですか?
「相手の試合映像を前もって見るようになりましたし、試合中も、相手の立ち位置や特徴、食いつき方をすごく観察するようになりました。このサイドハーフは突っ張り気味だから、早めにサイドバックのサポートに行こうとか。外のコースを切ってくるから、中のルートを使えばプレッシャーを回避できそうだなとか」
――相手の出方を探りながら、駆け引きできるようになったと。
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「そうですね。僕がシャドーのとき、相手のサイドバックがすごく食い付いてくると感じたら、ちょっと下り気味でプレーしてみて、どう出てくるかなとか。自分がフリーになるのか、それとも付いてきてくれて、ウイングバックがフリーになれるのか」
片野坂監督の要求をこなしてプレーに幅が
――話を聞いていると、シャドーのポジションでプレーしたことも、戦術理解度やサッカーIQを高めるうえで大きかったようですね。
「そのとおりですね。シャドーのポジションでカタさん(片野坂監督)から求められたことを忠実にこなした結果、自分のプレーに幅が生まれた感じです。例えば、『あえてウイングバックと縦並びになって、一緒に幅を取ってほしい』と指示されたこともあって」
――同じレーンに並ばないのがセオリーとされるなかで、あえて縦並びに?
「それに相手がどう対応してくるのか。相手も縦並びになってサイドに人数を掛けてくるのか、それとも、相手のサイドバックが自分かウイングバックのどちらかだけを見て、ひとり浮くのか。そういった駆け引きや狙いも、試合ごとに求められるものが違うんです。大分は、試合中に何かを変えるというより、事前に準備したものをしっかり遂行する感じが強かった。でも、徳島を見ていると、リカさんのサッカーは、立ち位置の枠組みの中で、どのポジションを取るのがいいか、自分で決定してプレーする割合が大きそうですよね。自分は去年、プレーの幅が広がったので、それをレッズでも生かせるんじゃないかと思います」