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久保建英、加入数日でヘタフェ監督が“信頼のハグ” 解任論を封じた「才能を解き放つ」好プレー集【激写】
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2021/01/13 17:01
躍動した背番号5の久保建英。「写真を見返すと、逆転につながるシュートには喜びだけでなく、少し安堵したようにも感じました」(中島氏)とのこと
前半を終えると、他の選手がベンチに向かう中、久保だけはハーフタイム終了とともにロッカーの方に下がり、一番にアップに入りました。現在は各チーム3人しか一度にアップできないため、この段階で久保の起用を決めていたのでは――と思います。遅れて来たのが、アンヘルとニョム。アンヘルがアップの流れを教えているようでした。
実績を見てもアンヘルから交代かと予想してましたが、ボルダラス監督は1枚目のカードとして久保を切ってきました。ボルダラスから直接、またスタッフからも指示を受けています。気合の入った表情が印象的でした。
ピッチに入るとククレジャと一言交わし、また他のメンバーにも指示を伝えていました。この指で指し示す仕草は、マジョルカ時代にもよく見たなと思い出しました。また集中する際にこめかみを押さえるのが一種のルーティーンかなと思います。
絶対的エースの勝ち越しゴールをお膳立て
ファーストプレーは、サイドから中に持ち込みパス。その直後のプレーでは足裏、またぎを使ったドリブルから、中に持ちこんでそのままシュート。こぼれ球をマタが詰めて、勝ち越しゴールが生まれました。
得点につながるプレーというだけでなく、絶対的なエースフォワードへのお膳立てをしたことで大きな信頼を得たのは、今後の久保を快適にすると思います。
守備面でも練習参加ができてないにも関わらず、しっかり一度センターラインあたりまで戻りブロックを作って、チーム全体で守れているように見えました。