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【プレミア冬の移籍市場】コロナ+ブレグジットで、話題は余剰戦力放出&バーンリー買収だけ?

posted2021/01/13 17:00

 
【プレミア冬の移籍市場】コロナ+ブレグジットで、話題は余剰戦力放出&バーンリー買収だけ?<Number Web> photograph by Getty Images

例年では考えられないほど、静かなプレミアリーグ冬の移籍市場となっている

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粕谷秀樹

粕谷秀樹Hideki Kasuya

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“QUIET JANUARY”

「静かなる1月」とでも言うべきだろうか。今年の冬は難しい。

 コロナ禍に加え、英国はEU脱退(ブレグジット)後初の移籍市場だ。2020年の夏までとは様相が異なる。移動、労働の自由が認められていたEUの枠組みから外れたことにより、2021年1月1日から英国独自のルールが移籍市場にも適用されることになった。

 英国籍、もしくはアイルランド国籍を持っていないと就労ビザが必要になる。要するに、これまではほぼフリーパスで獲得していたEU圏内の選手も、インターナショナルマッチの出場数や所属しているリーグのレベルなどがより厳しく問われるということだ。

18歳未満の外国人選手を獲得できない

 さらにイングランドのクラブは、18歳未満の外国人選手を獲得できないというルールも設けられている。

 補強戦略の主軸を諸外国のタレントに置いてきた幾つかのクラブは、青写真を根本的に見直さなくてはならない。

 ちなみに、それらの基準は監督、コーチ、フットボール・ディレクターにも適用されるという。

「いままでと大差はない」

クロップ、ペップも迫られる対応

 楽観視するメディアも存在する。とはいえ、リバプールのユルゲン・クロップ監督が「ネガティブな要素しかない」と否定的に捉え、マンチェスター・シティのジョゼップ・グアルディオラ監督も「強化プランを書き換える必要がある」とコメントしていたように、各クラブは難しい対応を迫られている。

 しかも、新型コロナウイルスの猛威により、メガクラブから中小クラブまでが経済的に甚大なダメージを負っている。冬の市場の特徴とも言うべき即戦力の獲得も、出費の抑制が第一なのだから慎重にならざるを得ない。

 むしろ余剰戦力の整理を急げ、という指摘があちらこちらから聞こえてくる。

【次ページ】 昨年が196億円ものの赤字だっただけに

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