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部屋が足りなすぎて訴えられるかも…東京オリンピックの「ここが危ない」4つの感染リスク

posted2020/09/30 17:01

 
部屋が足りなすぎて訴えられるかも…東京オリンピックの「ここが危ない」4つの感染リスク<Number Web> photograph by KYODO

東京五輪・パラリンピック組織委員会が公開した選手村の部屋。ベッドは2台、クローゼットは車椅子でも使いやすいよう低く作られている

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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KYODO

 新型コロナウィルスの影響で延期になった東京五輪&パラリンピック。欧米ではいまだにコロナ感染者の減少は見られず、またワクチンも開発段階で、安全に大会を開催するためには先行きが見えない状況だ。

 リオ五輪には207カ国から1万1238人が、パラリンピックには4328人が参加した。現状では東京も同じような人数の参加が見込まれる。

 選手、チーム関係者、メディア関係者、海外からの観光客を含めると、少なくとも2万人以上が首都圏を訪れると予想される。来年の7月までコロナが収束しない場合、感染者を最小限に抑えるためには万全なコロナ対策が必要になってくる。今回は選手村関連の懸念について紹介したい。

その1)一人ずつに個室を与える必要があるのでは?

 選手たちが宿泊する選手村は、晴海地区の14〜18階建ての21棟のマンションで、3850戸、ベッドは1万8000台用意されていると発表されている。「コロナ前」には充分な施設のように思われたが……。

「一人ずつに個室を与える必要があるのでは」

 そう話すのは、陸上の米国代表チーム、アスレチックトレーナーとして過去、世界選手権や五輪に参加している谷沢順子さん(現在はMLBアリゾナ・ダイヤモンドバックス)、そして8月までNBAのオーランド・マジックでアスレチックトレーナーを務め、谷沢さんと同じく陸上の米国代表チームでも活躍する田島彰人さんだ。

 過去の五輪やパラリンピックでは選手村に入村する選手や関係者は、基本的に相部屋。例えば2LDKなら、寝室に2人ずつ、合計4人という感じで割り振りがされる。

 しかしコロナの感染予防を考えると、「相部屋は危険すぎる」と2人は声を揃える。

 同部屋の選手が「もし」コロナ陽性になると、相部屋の選手は濃厚接触者とみなされ、最悪の場合、試合に出場できなくなる可能性がある。選手個々の意志で相部屋を希望したり、仲のいい選手の部屋を訪れて濃厚接触した場合は、選手の自己責任とも言えるが、もし組織委員会が対策を立てず、部屋数という物理的な問題で相部屋になり、試合に出られないような状況になった場合、「組織委員会やIOCのライアビリティ(法的責任)を問われる可能性もある」と田島さんは指摘する。

「MLS(メジャーリーグサッカー)もこれまでコストを抑えるために遠征で相部屋のこともありましたが、コロナ対策のために全チーム、個室にしていました」

【次ページ】その2)「ビュッフェ形式の食事」はどうするのか?

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