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羽生善治九段、タイトル100期へ竜王戦準決勝。
知っておきたい将棋界の「高速道路渋滞」論。 

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posted2020/08/13 13:30

羽生善治九段、タイトル100期へ竜王戦準決勝。知っておきたい将棋界の「高速道路渋滞」論。<Number Web> photograph by KYODO

羽生善治九段(撮影別日)

 本日、第33期竜王戦決勝トーナメント準決勝・羽生善治九段−梶浦宏孝六段戦が行われている。勝者は挑戦者決定三番勝負で丸山忠久九段と対局する。

 現在、羽生九段はタイトル獲得通算99期で、竜王戦の挑戦者になれば大台のタイトル100期がかかる大勝負になる。

 10時に開始された対局は、振り駒の結果後手番となった羽生九段の誘導で「横歩取り」の戦型となった。

 対局相手の梶浦六段は、「麻雀最強位」のタイトルを持つ鈴木大介九段門下の25歳。今期の竜王戦ではランキング戦、決勝トーナメントを合わせて9連勝で準決勝進出を決めた俊英だ。

 今年のお盆休みは新型コロナ感染拡大の影響で例年よりは高速道路の渋滞が少ないようだが、将棋界では以前から「高速道路の出口で渋滞」が起きている。これは将棋の上達とプロ棋士の現状について、羽生九段が語った言葉だ。

 かつてはプロ棋士の棋譜(指し手の記録)を調べるために、同じプロ棋士でさえ将棋会館に出向いてコピーを取る必要があった。それがインターネットの普及などにより、ネット中継によりリアルタイムで知ることができるようになった。ネット対局で、いつでもどこでも対局ができるようになった。

 そのように将棋上達のための環境が整備されたことを、羽生九段は将棋が強くなるための「高速道路」と語った。以前よりも一定のレベルまでは上達のスピードが格段に上がったというわけだ。しかし、そこから先、本当のトップレベルに行くのはいくら環境が良くなったところで簡単ではなく、「出口では渋滞が起きている」のだという。

 そういう意味では、若い梶浦六段はこの渋滞に突っ込んで、戦いはじめたばかりなのかもしれない。

 本局も「ABEMA」で中継されている。丁寧な解説がついているうえ、様々な話題についての解説者と聞き手のやり取りも面白く、将棋に詳しくないスポーツファンでも楽しめるはずだ。

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