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宝塚記念に揃った8頭のGI馬たち。
勝者が得る「現役最強」への挑戦権。

posted2020/06/27 19:00

 
宝塚記念に揃った8頭のGI馬たち。勝者が得る「現役最強」への挑戦権。<Number Web> photograph by Yuji Takahashi

香港ヴァーズでグローリーヴェイズはラッキーライラックを突き放して見せた。宝塚記念ではどうか。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Yuji Takahashi

 レース史上最多のGI馬8頭が出走する第61回宝塚記念(6月28日、阪神芝内回り2200m、3歳以上GI)のスタートが近づいてきた。

 ファン投票1位のアーモンドアイは不在だが、新型コロナウイルスの影響で海外遠征が難しいこともあって、例年以上に豪華なメンバーが顔を揃えた。

 アーモンドアイは現役最強馬として古馬戦線の頂点に君臨している。そして、3歳勢では、デアリングタクトとコントレイルという牝牡それぞれの無敗のクラシック二冠馬が、さらに力を蓄えている。

 この宝塚記念を制し、それらの「歴史的強豪」と、秋に覇権争いをするのはどの馬か。

サートゥルナーリアはメンタル面が課題。

 1番人気になるのは、年明け初戦の前走、金鯱賞を完勝し、「復権」に向けて順調なスタートを切ったサートゥルナーリア(牡4歳、父ロードカナロア、栗東・角居勝彦厩舎)だと思われる。

 無敗のままホープフルステークスと皐月賞を制するも、圧倒的1番人気に支持されたダービーではスタート前にエキサイトしてしまい、4着に終わった。

 神戸新聞杯を楽勝して力の違いを見せつけたが、天皇賞・秋でもダービー同様テンションが高くなりすぎ6着。つづく有馬記念では、勝ちに行く競馬をしてリスグラシューの2着。並外れた能力の持ち主であることは間違いないのだが、案外脆く負けることもある。

 メンタル面に課題があるだけに、無観客競馬がプラスであることは間違いない。それを金鯱賞で証明し、予定していた香港遠征はパスしたものの、スムーズに照準を切り換えてきた。

【次ページ】 「牝馬の時代」を象徴するラッキーライラック。

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