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宝塚記念に揃った8頭のGI馬たち。
勝者が得る「現役最強」への挑戦権。
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph byYuji Takahashi
posted2020/06/27 19:00
香港ヴァーズでグローリーヴェイズはラッキーライラックを突き放して見せた。宝塚記念ではどうか。
ライアン、パーマー、マックイーン……。
メジロ牧場はしかし、2000年代になると成績が落ち込み、’11年5月に解散した。残された土地と繁殖牝馬を引き継ぐ形でレイクヴィラファームが発足し、ノーザンファームのサポートを受けながらマーケットブリーダーとなった。そのレイクヴィラファームの生産馬として初めてGIを制したのが、このグローリーヴェイズなのだ。
宝塚記念の勝ち馬には、メジロムサシ、メジロライアン、メジロパーマー、メジロマックイーンと「メジロ軍団」が名を連ねている。しかも、ライアン、パーマー、マックイーンは、軍団による3連覇であった。
グローリーヴェイズのように、自らの活躍によって、血に眠る物語を見せてくれる駿馬には、個人的にどうしても肩入れしたくなってしまう。
上位馬には外国人騎手がずらり。
今年の宝塚記念は、ここに記した「3強」に、キセキ、ブラスワンピース、クロノジェネシスらが挑む、という図式か。
◎グローリーヴェイズ
○サートゥルナーリア
▲ラッキーライラック
上記3頭の鞍上は、ダミアン・レーン、クリストフ・ルメール、そしてミルコ・デムーロ。これも今の日本の競馬界の姿だ。
この宝塚記念が最後の「無観客GI」となることを願いながら、ハイレベルな叩き合いを堪能したい。