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開幕3連勝! 原監督が語る今季の
方針。「“2番・坂本”を今年は投手で」
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKYODO
posted2020/06/21 17:10
3年契約の2年目を迎えた原監督。固定観念を破り「他の人がやってないことをやる」と語る。
先発陣の駒不足が生む考え方。
――昨オフには山口俊投手がメジャー移籍し、先発ローテーションの一角に計算していたC.C.メルセデス投手も左肘の故障で出遅れている。先発陣の駒不足がそういう考えを生むきっかけになっている?
「それもあるかもしれないね(笑)」
――そういう意味ではサンチェスの存在というのが、投手陣ではカギになると思います。2月24日の広島とのオープン戦初登板では1回で5安打を浴びて5失点と結果が出ませんでしたが、どう見ていますか?
「ボール自体は悪くなかったと思いますよ。まだ色々とアジャストしていかなければならない問題はあるかもしれないけど、コントロールも悪くないし、僕はいいと思います。力はあると思います」
相手球団のスコアラーが気づいていること。
――サンチェスは昨年の韓国プロ野球でのK/BBが3.52で日本で成功したソフトバンクのリック・バンデンハーク投手(同4.00)や元ロッテのセス・グライシンガー投手(同3.52)と同程度の数字です。
三振を取れる決め球があり制球力があるという投手ですが、やっぱり制球力の高さが魅力になりますか?
「そうですね。まずストライクを取る力というのは投手の基本だからね。これはサンチェスだけに限らないですが」
――「投手の原点はまずアウトロー。その制球を磨け」というのは亡くなった野村克也さんが繰り返して求めたことでした。
「今年のウチのピッチャー見ていて、相手球団のスコアラーが気づいていることがあると思うんです。
それはどの投手も1球目、2球目にどんどんストライクをとってきているということ。そういう意識を持ってマウンドに立っているということですね。
それができれば、まず自分たちが優位なカウントで勝負ができるし、球数が少なくなってイニングを稼ぐことにもつながる。去年のウチの投手陣っていうのはボール、ボールと2-0カウントになることが多くて、その辺には非常に不満の残るところがありました。
でも、そういうことも担当コーチが選手たちとしっかり話をして、きちっと意識づけできている。それがいまのところはいいですね」