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コロナ自粛の街で広がる親子ラン。
我が子と一緒に楽しく走る秘訣は?
text by
金哲彦Tetsuhiko Kin
photograph byAl Bello/Getty Images
posted2020/04/14 07:00
自粛によって生まれ始めた親子でのランニングの時間。健康増進・維持だけでなく、家族との絆を深める時間にもなるだろう。
まずはスロージョギングから。
まず、親が「ランナー」でなければ、「走力」は体育の授業でそこそこ運動習慣のある子供には絶対にかなわない。
走るスピードは子供が親に合わせてあげる必要があるだろう。ただし、子供は全般的に長く走ることが苦手である。
つまり、速く走れないがゆっくりなら長く走れる大人と、速く走れるが長く走ることが苦手な子供が、相互の空気感で妥協点を見つけなければならないのだ。
初心者は最初から30分とか5kmを目指すのはハードルが高すぎる。ひとまず10分程度のスロージョギングにする方が無難だ。スロージョギングとは早歩きくらいのスピードで走ることである。子供には物足りないかもしれないが、運動不足の親に合わせてあげよう。
そして、たとえばスロージョギングで10分走ったら、次に5分くらいウォーキングをして、再びスロージョギングを10分というように、ジョギングとウォーキングを交互にやるのがいい。ジョギングの効果を得ながらも身体への負担を少なくすることができる。
シューズは妥協してはいけない。
次にウェアとシューズの問題。
ウェアは吸汗速乾性のあるランニング専用が望ましいが、有名メーカーのものを一揃えすると数万円はかかる。アウトドアファッションブランドの比較的動きやすいウェアを持っていればそれで問題はないだろう。
しかし、シューズだけは妥協してはいけない。ランニングは片足ジャンプの連続運動である。そして、一歩の着地衝撃は体重の約3倍。下駄箱の奥から探し出した昔の「運動靴」では膝を痛めてしまうのがおちだ。
成長過程にある子供は体重も軽くそこそこの筋力があるので、体育で使う「運動靴」でいい。しかし、筋力不足で体重が重い(メタボな人はなおさら)大人は、この際思い切ってランニングシューズを購入することをお勧めしたい。