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Bリーグ後半戦の台風の目になるか。
久しぶりに強い、大阪エヴェッサ。
posted2020/01/10 11:30
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph by
B.LEAGUE
2019-20シーズンのBリーグは、ちょうど折り返し地点に差しかかった。
ここまでのところ、B1はどの地区も勢力図に変化が見られたが、最も大きな変化を見せたのは西地区。滋賀レイクスターズの躍進や島根スサノオマジックの健闘も注目に値するが、やはりここは地区首位争いを演じている大阪エヴェッサに触れないわけにはいかない。
大阪は2005年のbjリーグ創設と同時に誕生し、その初年度を皮切りに3連覇を達成した、リーグを代表する強豪だった。
Bリーグ参入時にはB1に振り分けられたが、過去の3シーズンはチャンピオンシップとは無縁。2016-17シーズンはレギュラーシーズン最終戦までその枠を争ったものの、その後の2シーズンは残留プレーオフを回避するのが精一杯という状況だった。
天日謙作ヘッドコーチが再登板。
迎えた今シーズンはその状況を打破すべく、積極的に動いた。
その1つが、bjリーグ時代にチームを3連覇に導いた天日謙作ヘッドコーチの再登板だ。天日ヘッドコーチが標榜する「走るバスケット」に見合った選手を獲得して開幕を迎えると、11月には5連勝を記録するなどして西地区首位に躍り出る。
12月も昨シーズン準優勝の千葉ジェッツに1つ土をつけ、開幕ダッシュを見せて東地区で存在感を示していたサンロッカーズ渋谷には連勝。その勢いは、誰の目にも疑いようのないものだった。
大阪の躍進を支えている選手といえば、その筆頭に挙げられるのは琉球ゴールデンキングスから移籍してきたアイラ・ブラウン。
現在のリーグのオンザコートルールでは殊更高い価値を持つ帰化選手のブラウンは、193cmと決して大きくはないが、鍛えあげられた筋肉をまとう屈強なフィジカルの持ち主。サイズがない分機動力があり、3ポイントの精度も高い。