マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER
パワハラに指導者がビビる時代に、
球児たちが発揮すべき「聞く力」。
text by
安倍昌彦Masahiko Abe
photograph byHideki Sugiyama
posted2019/12/17 08:00
高校野球の指導者と選手の監督の関係は変わっていく。新しい形を見つけ出す必要があるのだ。
指導者が一番うれしい瞬間は?
指導者がいちばんうれしい瞬間……君たちは、それを知っているだろうか。
勝利の瞬間……も嬉しいだろうが、
「それ以上に、選手の方から教えてくださいって言われる瞬間のほうが、ずっと嬉しいですね」
多くの指導者の方が、口を揃えて笑顔でそう話す。指導者たちは、選手からの「教えてください!」を待っている。
時代が変われば、そこに生きる人たちの価値観も変わる。変化が急だと、関わる人たちの戸惑いも大きく、揺れも激しい。しかし、“窮状”を逆手にとれば、選手たちと野球の現場が今までより、もっと良くなるきっかけにもできはしないか。
がんばれ、球児たち!
今の野球の現場の窮状を救えるのは、君たちのほうから動く力。“そこ”にあるんじゃないのか!
君たちの力で、君たち自身が居心地の良い野球の現場を構築できる大きなチャンスが、今、やって来ている。