SCORE CARDBACK NUMBER

一番難しい4回転はどれか?
羽生結弦がループを跳ぶ理由。

posted2019/12/17 07:00

 
一番難しい4回転はどれか?羽生結弦がループを跳ぶ理由。<Number Web> photograph by Asami Enomoto

今季のグランプリシリーズ、スケートカナダとNHK杯ではフリーの冒頭に4回転ループを入れ着氷に成功した。

text by

野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

PROFILE

photograph by

Asami Enomoto

 一番難しい4回転ジャンプとは。今季はそんな疑問を抱きたくなる。女子が一番難しいはずの4回転ルッツを軽々跳び、どうやら得点と難度が順当とは限らないようだ。

 成功順は、トウループ('88年)、サルコウ('98年)、ルッツ('11年)、フリップ('16年、宇野昌磨)、ループ(同年、羽生結弦)。物理的には、トウループとサルコウは回転角度が少ない。踏み切り足が左足のため、右足に体重移動させる時に90度ほど上半身が先に回るのだ。成功者が多いのも納得がいく。

 一方でループ以上では、ルッツの成功者が多い。一番の理由は最も基礎点が高いからだろう。アンナ・シェルバコワは、トリプルアクセル以降の5種類より先にルッツを跳んだ。ジャンプの習得に「順番を守りましょう」というマナーは無く、戦略的な選択だ。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 542文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

羽生結弦

フィギュアスケートの前後の記事

ページトップ