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変化した強さを見せる日本体育大学。
明治大学の大黒柱は復活なるか。 

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箱根駅伝2020取材チーム

箱根駅伝2020取材チームhakone ekiden 2020

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photograph byShigeki Yamamoto / Yuki Suenaga

posted2019/12/11 11:00

変化した強さを見せる日本体育大学。明治大学の大黒柱は復活なるか。<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto / Yuki Suenaga

目を見張る、後輩の成長ぶり。

 だが、現状では「往路でしっかり走りたいところなんですけど、往路(のメンバー争い)に絡めるかどうか……。復路だったら、6区以外ならどこでも走れると思うんですけど」と話しており、阿部が2区に起用されるのは難しいかもしれない。だが、他の区間に回ろうとも、阿部が走れるかどうかで、他校に与えるインパクトはだいぶ違ってくる。

 もっとも「往路に絡めるかどうか……」という阿部の発言は、後輩の成長に目を見張るものがあったからともいえる。

「自分が往路を走れるのが確かに一番なんですけど、下級生が力を付けてきており、(後輩に)任せられるな、とも感じています」

 そう阿部が言うように、阿部が戦列を離れている間に、新たな戦力も育ってきた。

 まず前半戦に活躍が目立ったのが、小袖英人(3年)と鈴木聖人(2年)だ。10000mを8人が走り合計タイムを競う6月の全日本大学駅伝関東学連推薦校選考会では、プレッシャーのかかる場面で、それぞれ当時の自己記録をマークする力走で本大会出場に貢献した。

 ひと夏を越えて、一気に力を付けてきたのが手嶋杏丞(2年)。春先には扁桃腺の手術と故障もあったが、それを乗り越えてからは絶好調。10月26日に行われた箱根駅伝予選会では、序盤から積極的なレースを見せ、チームトップの9位でフィニッシュした。

 この3人は10000m記録挑戦競技会で、小袖が28分34秒33、手嶋が28分40秒72、鈴木が28分48秒12と、そろって自己記録を更新。主要区間を担える力がそなわっているのを示した。

 また、これまで活躍の機会がなかった選手でも、金橋や長倉奨美(3年)が10000mで好走。さらに、1年生も、櫛田佳希、小澤大輝、加藤大誠らがハーフマラソンで結果を残しており、箱根駅伝でも起用できる目処が立っている。

古豪復活へ5年ぶりのシード権なるか。

 エースの不調に共鳴するように不調に陥るチームも多いが、今季の明大はピンチをチャンスと捉えて、アピールする選手が多かった。実際に箱根駅伝予選会は阿部不在で臨み、さらに小袖が脱水症状に陥るアクシデントもあったなか、4位で本大会出場を決めている。

 10000m28分台の記録をもつ中島大就、佐々木大輔(ともに4年)がエントリーに間に合わず、本来は主力を担うべき、村上純大、前田舜平(ともに3年)ら上級生の調子がなかなか上がってこないが、戦力は昨年度以上だろう。

 下級生に力のある選手が多いだけに、1、2年後が楽しみなチームだが、古豪復活の足掛かりを築くためにも、5年ぶりのシード権を狙いにいく。

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