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笑顔なき団体戦準Vは成長の証。
桃田賢斗「このままではダメ」
text by
矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAP/AFLO
posted2019/06/03 10:30
団体戦の世界一を決めるスディルマン杯決勝。桃田賢斗も敗れ、地元・中国相手に1勝もあげられず、準優勝となった。
コーチも主将も感じ取る成長。
桃田の敗戦で日本は中国に0-3となり、準優勝が決まった。誰もが表情を曇らせるばかりだったのは、本気で優勝を目指せる力があったからだ。
日本代表の朴柱奉ヘッドコーチは帰国後の会見で、「決勝で中国に0-3で負けたのは残念だ。でも五輪レース、世界選手権(8月、スイス・バーゼル)もある。悔しい気持ちをリセットして頑張ってくれると思う」と、選手たちの奮闘に期待を寄せている。
嘉村健士主将(トナミ運輸)は「優勝報告ができれば良かったが、準優勝で終わって全員悔しい思い」と厳しい表情を浮かべながらも、「2年前('17年スディルマン杯)とは景色が違っていた。前回ではコートも見えずに1点を取るだけに集中したが、今回は相手も、相手の顔も見えた。2年前と違って、気持ちよく試合をできた」と、こちらも自らの成長を感じ取っている。
トップランカーとしての自信。
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スディルマン杯に行く前、桃田は、昨年9月に初めて世界ランク1位になってからの半年余りの歩みを振り返って、「少しプレッシャーのあるときの戦い方も分かってきて、接戦を制することもできている。そういうのもくぐり抜けられている」と話し、トップランカーとしての自信を深めている様子をうかがわせていた。
その背景にあるのは、追い込む練習がさらにできるようになっていることから得られている、メンタル面でのパワーアップ。「練習量も前より増えていて、ここまでやってこられたんだという自信がある」と、手応えは決して小さくない。
今回のスディルマン杯では、準決勝のインドネシア戦でアンソニー・ギンティンと対戦して21-17、21-17で競り勝った。スピードのあるギンティンに対しては昨年のアジア大会団体戦で勝った後に連敗を喫していた時期があり、朴HCは「桃田は彼を苦手にしている」と見ていたが、その後はしっかりと克服している。