イチ流に触れてBACK NUMBER
野球人から料理人イチローさんへ。
「包丁を持つことが大きな前進です」
text by
笹田幸嗣Koji Sasada
photograph byKyodo News
posted2019/05/21 08:00
マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターに就任したイチローさん。試合途中、ファンの声援に応える。
「パンを切っているくらいですよ」
野球人イチローから家庭人イチローさんへ。ほっこりした気分にさせられたと同時に記者魂が頭をもたげた。料理人・イチローさんは一体何を朝食に作っているのだろうか……。
「えへへ。パンを切っているくらいですよ。作ると言うレベルではない。あとはソーセージを(袋から)出したりとかね。そんなもんですよ。僕にとっては包丁を持つことが大きな前進ですから(笑)」
料理人・イチローさんの真相は包丁人。その役目は朝食のパンを切ること。
それでも、その気持ちだけでも、弓子夫人は嬉しいことだろう。
毎朝、キッチンでパンを切る包丁人イチローさん。そんな姿を想像するだけでも楽しいものである。