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菊池雄星が目論む脱・日本型投球。
「高めのストライク」を駆使せよ。

posted2019/03/29 10:30

 
菊池雄星が目論む脱・日本型投球。「高めのストライク」を駆使せよ。<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

イチローの現役最終戦は、菊池雄星のメジャー初登板でもあった。彼のメジャー人生は、ここからはじまるのだ。

text by

氏原英明

氏原英明Hideaki Ujihara

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photograph by

Naoya Sanuki

 本人が危惧していた部分が出たメジャーデビュー戦だった。

 東京ドームを舞台に開催された「MLB OPENING SERIES」第2戦に先発したシアトル・マリナーズの菊池雄星は、4回3分の2を投げて2失点。あと1つのアウトを取っていれば勝利投手の権利を得られる状況でタイムリーを浴び、悔しい降板となった。

「球数が予定より多くなっていましたので(タイムリーを打たれた打者が)最後のつもりで投げていました。メジャーリーグに来たということで、その慣わしの中でやっていかないといけない」

 試合前日の菊池は、球数が増えてしまうことを危惧していたのだ。

高めに強いボールを投げるスタイル。

 菊池はメジャーに挑戦するにあたって、投球スタイルを変えた。積極的にストライクを取りにいく配球を目指し、高めで勝負する。オープン戦から日本時代との違いをハッキリ見せていたが、手応えを得るまでにはたどり着いていないと、こう語っていた。

「日本の投球スタイルは、横は厳しく攻め、上下は低めにコースを間違えないようにというもの。僕もそれが正しいと思ってやっていました。でもアメリカは力がある打者が多いので、コースにきちきちと攻めていくよりも、高めに強いボールを投げることが必要になります。2月に渡米してから監督やコーチからそう言われて、キャンプのブルペンでも高めに投げる練習をしてきました。

 だから、日本の時と比べて厳しいコースに投げる意識は減ったとは思います。オープン戦では高めに投げることでストライク率が良くなっているとは思いますが、まだあくまでオープン戦ですからね」

 メジャーデビュー戦の1、2回は、打者7人に対してノーヒット3三振1四球の順調な立ち上がりだった。日本時代の菊池を知っている人には、彼らしいピッチングに映っただろう。しかし、実はメジャーリーガーの菊池が目指したスタイルではなかったのだ。

【次ページ】 低めにこだわってカウントが悪くなる。

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