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<元敵将に学べ>アラン・ジレスが語るセネガルの真の実力。
text by

田村修一Shuichi Tamura
photograph byGetty Images
posted2018/06/22 06:00

'15年、アフリカ・ネーションズカップでセネガルを指揮するジレス。
「マリはセネガルとは似てはいない。以前はアスレチックな能力の部分で共通するところがあった。だが、今のマリにはかつてのような強さはない。選手たちの能力が低下したと言わざるを得ない。同じレベルにあるとはいえないから、俊敏さやリズムの変化などもセネガルとは異なる。セネガルはもっと屈強で力強い。プレーの表現もだから異なる。マリは確かにアフリカのチームだが、セネガルと同じではないし仮想敵として相応しいかどうかもわからない。ヴァイッド(=ハリルホジッチ前日本代表監督)にもそう言ったのだが……。日本にとってセネガル戦は、マリ戦とはまったく別の試合になるだろう」
こう語るのはアラン・ジレス。現役時代は小柄な体躯から“ナポレオン”の綽名を戴き、ミシェル・プラティニ、ジャン・ティガナらと“銀の4人”と呼ばれる中盤を形成。'80年代フランスのシャンパン・サッカーの黄金時代を築いた。監督となってからはセネガル(2013~'15年)とマリ('10~'12年、'15~'17年)を率いた経験を持つ、アフリカを最も良く知るひとりである。
ジレスによれば、西野ジャパンの最初の対戦相手となったガーナとセネガルの間にも、明確な差異があるという。
「ガーナもまた違うチームだ。後方を除いて選手はさほどアスレチックではない。しかしフィジカルは強固で、脚が強く技術も高い。典型的なイギリス系のアフリカチームだ。そしてプレースタイルも、マリ以上にセネガルと異なる。テクニックに関しては、ガーナはマリよりも優れている」
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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