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大胆すぎる“袖無し衣装”でルールの
限界に挑んだ男。~アダム・リッポンが
選ぶ「表現の道」の限界~
text by

野口美惠Yoshie Noguchi
photograph byAsami Enomoto
posted2016/11/04 08:00

米国の観客もクラブさながらに大盛り上がり。フリーでも好演技を見せ、総合3位に輝いた。
羽生結弦の4回転ループ、宇野昌磨の4回転フリップと、人類の限界への挑戦が続く今シーズン。アダム・リッポン(米国)は別路線で“限界”に挑んだ。それは「衣装はどこまで露出しても許されるか」だ。しかし不真面目な訳ではない。これはスケートの歴史のなかで、まさに今起こるべき変化だった。国際スケート連盟の衣装規程にはこうある。
「過度に華美なもの、裸を連想させるものは不可。音楽の特徴を反映したものは許される」
以前は更に「男子の袖無しは不可」「女子のパンツは不可」の規程もあった。
違反した場合は「減点1点」。これは転倒と同じ減点で、選手としては事前に気を配っておくルールの1つである。
