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大谷翔平がシャワー後に山本由伸を“出待ち”…山本由伸「本領発揮」のウラにあった「日本人同士の支え合い」「妥協なき頑固さ」
posted2024/05/05 17:01
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph by
AFP=JIJI PRESS
勝ってはしゃぐこともなければ、負けて落ち込むこともない。
ドジャース山本由伸は、メジャー1年目とは思えないほど、どんな状況でも表情を変えることなく、マウンドに立ち続けてきた。
3勝目の後に語った「十分に慣れてきました」
5月1日のダイヤモンドバックス戦で6回無失点と好投し、3勝目を挙げても、試合後の口調は、いつもと変わらないトーンだった。
「しっかり落ち着いて自分の投球をできるようになっているので、それがいい投球につながっているかなと思います。細かいところにたくさん違いがあるんですけど、十分に慣れてきましたし、それが自分の投球につながっているかなと思います」
シンプルな言葉を、淡々とつなぐ山本の表情からだけでは、本音はうかがい知れない。ただ、常に先を見据えているからこそ、目の前の結果に一喜一憂することのない姿勢と、自らを客観視し続ける「頑固さ」は、おそらくオリックス時代から変わっていない。
450億円超えの期待値を背負った開幕
メジャーで1球も投げていないにもかかわらず、昨オフ、投手史上最高額となる12年総額3億2500万ドル(約463億円=当時レート)の巨額契約を結んだ山本に対しては、高い期待値だけでなく、「お手並み拝見」とばかり、興味本位な視線も向けられていた。