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開幕わずか8戦での監督交代から、
Bリーグ渋谷が目論む逆襲プラン。
text by
吉川哲彦Akihiko Yoshikawa
photograph byB.LEAGUE
posted2018/11/22 07:30
ここ数試合、得点面での貢献が増えチームの好調を牽引しているベンドラメ。
2番で出て点を獲ると勢いが。
シューティングガードとしてコートに立った5試合で、ベンドラメは1試合平均13.2得点。それまでの10試合の平均が8.5得点だったことを考えれば、その得点力を活かせているのは間違いない。ベンドラメ自身もポジション変更が良い方向に働いたと語っている。
「1番(ポイントガード)で出ていてうまく試合運びができなかった、勝ちきれなかったのは責任を感じるところもありますし、2番(シューティングガード)で出て点数を取るとチームに勢いが出るのかなと感じるところもあります」
また、「外国人以外のところで点数が取れたのは大きい」と、これまでのチーム全体の課題をクリアできた点にも触れていた。
ベンドラメが17得点を挙げた三河との1戦目は、特に価値ある1勝だった。第1クォーターはベンドラメが8得点を稼ぎながらも、その他の選手はサクレが2得点のみ。第2クォーターも15得点しか挙げられず、前半は9点ビハインドを背負う。
しかし第3クォーター終盤にケリーの連続得点などで4点差まで詰め寄ると、第4クォーターには杉浦佑成の2本の3ポイントで逆転。サクレやベンドラメも効果的なシュートを決め、最後は杉浦がファウルゲームで得たフリースローを4本すべて沈めて接戦をものにした。
伊佐HC「守備はプラン通り」。
伊佐HCが「ディフェンスはほぼプラン通り」と語ったようにその精度は維持しつつ、オフェンス面でも後半に51得点と成果を残した。
「前半テンポが遅かったが、選手たちが『もっとテンポを上げないといけない』と話し合って、ポイントガードの伊藤と山内(盛久)を先頭に全員でボールをプッシュしてくれた。チームとしてとても大きな1勝になったと思います。三河に合わせるのか、自分たちのやりたいことを通すのかせめぎ合いだったが、結果的にはやりたいことを貫けて勝てた」(伊佐HC)
伊佐HCは、bjリーグ時代には琉球ゴールデンキングスで優勝の栄誉を勝ち取り、Bリーグとなった一昨シーズンもCSに導いた実績の持ち主。自身のフィロソフィーをベースとした戦い方にシフトするのは必然だ。