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10年前のドラフトから考えるヤクルト。
失敗でもなく成功でもないその戦略。 

text by

小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byKyodo News

posted2018/10/09 10:30

10年前のドラフトから考えるヤクルト。失敗でもなく成功でもないその戦略。<Number Web> photograph by Kyodo News

守備が最優先の捕手で、打力までも伴う選手は少ない。中村悠平の今季ここまでの打率.207をどう評価するか……。

球界再編の影響をパのドラフト戦略に見る。

 '05~'07年の分離ドラフト時代に成功した選手の比率は、パ・リーグ27人、セ・リーグ20人で「パ高セ低」となっている(私がプロ野球選手の成功ラインと考える基準は……投手なら「300試合登板、50勝<1セーブ、1ホールドは0.5勝に換算>」で、野手なら「1000試合出場、500安打」である)。

 '04年に球界を襲った再編騒動はパ・リーグの近鉄を球団消滅に追い込んだ。この時、追い込む側の中心勢力が、巨人ならびにセ・リーグだったという認識が世間にはあるだろう。

 その時、パ・リーグの各球団に存亡の危機を感じさせたことこそ――2005年以降のパ・リーグ優位の現象を作っているように思えてならない。

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