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10年前のドラフトから考えるヤクルト。
失敗でもなく成功でもないその戦略。

posted2018/10/09 10:30

 
10年前のドラフトから考えるヤクルト。失敗でもなく成功でもないその戦略。<Number Web> photograph by Kyodo News

守備が最優先の捕手で、打力までも伴う選手は少ない。中村悠平の今季ここまでの打率.207をどう評価するか……。

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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Kyodo News

 毎年ヒートアップし続けている「プロ野球ドラフト会議」。今年も夏の甲子園の熱気をそのままに、秋の空を熱く焦がしています。そこでNumberWebでは、誰よりもドラフト会議を知るジャーナリスト・小関順二氏に依頼し、全12球団の10年前のドラフトを振り返って今を検証する『2008年のドラフト会議、その後』という短期集中連載をスタートさせました!
 今回は3年ぶりのCS進出を確定させた東京ヤクルトスワローズです!

2008年のドラフト会議・東京ヤクルトスワローズ

1位 赤川克紀/投手/宮崎商業高校
2位 八木亮祐/投手/享栄高校
3位 中村悠平/捕手/福井商業高校
4位 日高亮/投手/日本文理大学附属高校
5位 新田玄気/捕手/パナソニック
育成1位 ラファエル・フェルナンデス/投手/白鴎大学
育成2位 塚本浩二/投手/香川オリーブガイナーズ

成功でも、失敗でもなく……。

 '08年のヤクルトのドラフトは成功とは言えないが、大失敗と言うほどひどくはない。4位までの選手がその後、どういう成績を挙げていったのかを見てみると……。

 1位の赤川克紀(投手・宮崎商)は14勝20敗、防御率4.17(引退年25歳)である。

 その次、2位の八木亮祐(投手・享栄高校)は11勝22敗、防御率4.25(引退年27歳)、3位・中村悠平(捕手・福井商高校)は打率.236、安打542、本塁打24(9月29日現在)、4位・日高亮(投手・日本文理大付高校)は5勝3敗16ホールド、防御率4.19(引退年25歳)となっている。

 赤川、八木、日高はいずれも左腕投手として一時期、しっかりと実績を残しているのだ。

【次ページ】 “左腕の技巧派”の早期引退を惜しむ。

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