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まさかのホームラン誤審で論争勃発。
現在のリクエスト制度は問題だらけ。 

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米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

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posted2018/06/25 16:30

まさかのホームラン誤審で論争勃発。現在のリクエスト制度は問題だらけ。<Number Web> photograph by Kyodo News

ソフトバンク中村晃の打球の判定を巡り集まる審判団。リクエストで2ランの判定となったが、試合後に誤審を認めた。

検証に使われた映像は1種類のみ。

 そのリプレー検証に使われた映像は、バックネット裏の一塁側から撮影されたテレビ中継用映像の1種類のみだった。黄色いポールの手前を打球が通過していればファール、ポールの後ろに打球が消えていれば本塁打ということになる。

 試合後、福良監督は「(打球が)消えてない」と主張し、審判側は「消えていた」と抗議をはねのけた。

 監督は一度は引き上げたが、再度映像を確認したのち、審判控え室に行き再び抗議した。審判団は、福良監督らとともに改めて映像を確認した結果、ファールだったと“誤審”を認めた。

 長村裕之球団本部長は、「こんな大事な試合でリクエストして間違えるようでは、リクエストの意味がない」と憤りをあらわにした。

 翌日、日本野球機構(NPB)の仲野和男パ・リーグ統括と友寄正人審判長がほっともっと神戸を訪れ、福良監督やフロント陣に説明と謝罪を行った。オリックス側からはいくつかの要望が出され、話し合いは約2時間に及んだ。

検証時間は5分以内というルールが……。

 当初はリプレー検証に使われた映像が鮮明でなかったために起こった判断ミスかと思われたが、会見を行った友寄審判長によると、検証をした際の機材の操作ミスが原因だという。コマ送りをして止めた場面が間違っており、そこに白い打球が映っていなかったため、ポールの後ろに打球が消えている、つまり本塁打だと判断したのだという。

 単純なミスだ。リクエスト制度の、検証時間は5分以内というルールが作業を急がせ、ミスを招いた可能性もある。

 長村本部長は、「リプレー検証によって判定が覆るには、よっぽどの確証がないと。あんな勝敗を左右する、ファールがホームランになるような判定を、あやふやでするぐらいやったら、5分間と言わず、もっとしっかりビデオを見てくれと。そういうことも含めて、リクエストのシステム運用のあり方について強く要望しました」と語った。

【次ページ】 映像判定専門の担当者を置くべきでは?

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